付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「宇宙カジノ強奪作戦」 火浦功

2018-08-06 | 超能力・超人・サイボーグ
 瞬間移動能力を持つレイク・フォレストは“高飛び”レイクと呼ばれる犯罪者。ところが、そのレイクの前に現れたカラミティ・ジェーンは、銀河系で最高の人材を集めた犯罪者ドリーム・チームにレイクをスカウトし、相棒のジム・ケースともども宇宙カジノ強奪作戦に無理矢理引き込んでしまう……。

 書きっぱなし、投げっぱなしで作品を完結させないことには定評のある火浦功のクライム・アクションSF。もちろん、シリーズ未完。でも、当時は『未来放浪ガルディーン』とか大好きで、作品の表紙も内田美奈子、ゆうきまさみ、いしかわじゅん、竹本泉とSFファンが好むマンガ家のイラストを使用することが多く、初期ライトノベルの代表的作家と言えます。

【宇宙カジノ強奪作戦】【高飛びレイク・シリーズ】【火浦功】【内田美奈子】【ハヤカワ文庫JA】【大佐】【疫病神】【テレポーテーション】
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「デッドプール2」 監督:デヴィッド・リーチ

2018-07-14 | 超能力・超人・サイボーグ
「雪だるま、つくろう」

 デッドプールは悪人を殺しまくるヒーローとして世界中を駆け回っていたが、ある事件を契機にX-MENに見習い加入することになった。
 しかし、未来から現れた機械の腕を持つ戦士ケーブルから、孤児であるミュータントのラッセル少年(糖尿病)を守るためにはルールを守るX-MENでは対応できないとして、独自にリクルート活動を行って、ミュータントたちを集めた。
 最強鬼ヤバヒーローチーム「X-フォース」の結成である……。

 ストーリーそのものはシンプルな王道もので、別にバットマンでもトム・クルーズでもサラ・コナーでも主役にはまるんだけれど、デッドプールさんをはめると酷い話になっちゃうんですよね。初っ端から「ローガン」、最後は「ウルヴァリン」、マーベルからDC、ディズニーまで全方位に万遍なくケンカを売る芸風です。いちばん矢面に立ったのは、個人としてはウルヴァリンだけれど、作品としては「アナと雪の女王」かな。「スターウォーズ」もけっこう酷い言われようだったけど。
 忽那汐里のユキオも出番は少ないながら可愛らしく印象的な立ち位置で、バニッシャーは出現シーンのインパクト絶大で、インド系のタクシー運転手は「やっぱりやりやがったな……」という感想。
 硝煙が濃く立ちこめ、血しぶきが霧のようになり、四肢が千切れ飛びまくる話だけれど、あくまでファミリー映画。ゴッドファーザー的な意味合いで。

【デッドプール2】【デヴィッド・リーチ】【ライアン・レイノルズ】【クソ無責任ヒーロー再び見参】【スーパーヒーロー・コメディ映画】【R指定】【恵まれし子らの学園】【ジョシュ・ブローリン】【モリーナ・バッカリン】【ジュリアン・デニソン】【ザジー・ビーツ】【T・J・ミラー】【盲目の老婆】【レスリー・アガムズ】【カラン・ソーニ】【ブリアナ・ヒルデブランド】【ユキオ】【忽那汐里】【シャークネード】【ふんどし】【グリーン・ランタン】
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「AGE OF HEROES」 マーベル展

2018-04-11 | 超能力・超人・サイボーグ
 3月から名古屋市科学館で開催されていたマーベル展「時代が創造したヒーローの世界」を3日目くらいに見てきました。
 アメリカのヒーローコミックの二本柱の1つ、マーベルコミックの歴史と現在を語っていくという企画で、当時のコミック誌や原画から最近の映画で使用されたコスチュームの展示までがぎっしり。
 図録も充実していて、展示してあったマーベルの社史や解説からイラストまで概ね収録。ただし、コスチュームやフィギュアの写真は載っていないし、ゆでたまごや内藤泰弘、麻宮騎亜らが描いたヴァリアントカバー(表紙のみ特装版のイラスト)の展示もあったけれど、それに寄せた作者コメントまでは収録されていないので、日本のマンガ家やアニメーターたちのマーベルヒーローたちへの熱い思いを読みたい人は展示室で頑張って目を通しましょう。内藤泰弘やゆでたまごあたりは「この人がいつも描いてるマンガそのまんま!」という感想しか出てきません。違和感なさ過ぎ(*´∀`*)
 それから、映画の権利関係もあって、X-MENとデッドプールさんの扱いは控えめとなってます。なんというか、アイアンマン推しです。そして場所が科学館というだけあって、展示の最後にプラズマとかスーツの素材による違いとかをレクチャーをしてくれる科学コーナーがあるのも特色です。

【AGE OF HEROES】【マーベル展】【名古屋市科学館】
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「われら顔を選ぶとき」 ロジャー・ゼラズニイ

2017-12-21 | 超能力・超人・サイボーグ
 1970年代に殺されたマフィアの殺し屋〈天使のアンジー〉ことアンジェロ・ディ・ネグリは、事前に手配していた冷凍保存によって未来世界で復活を遂げた。人類が宇宙進出し、超光速宇宙船やテレポーテーション技術があたりまえとなった時代。しかし、そんな時代になっても非合法な紛争解決手段としての暴力は必要とされていたのだ。
 彼はやがて自分自身のクローンによるファミリーを築き、やがて彼らは表社会に出ることなく、人知れず社会を動かす存在になっていた。だが、そんなファミリーを狙う者が現れた。
 次々に暗殺されるファミリーの構成員、つまりアンジェロのクローンたち。けれど、殺された男の記憶と人格は別のファミリーへと引き継がれ、その記憶もまた引き継がれていく。
 誰も存在を知らないはずのファミリーを殺していくのは誰なのか……。

 マフィアあがりの殺し屋が作った組織が世界を裏から支配し、守護しているという、ハインラインのハワード・ファミリー(長命種)みたいなものですが、こちらはもっと記憶を引き継ぐクローンの一族で、マフィア寄り。
 主人公がころころ死んで、そのたびに語り手が代わり、記憶と人格は引き継がれているとはいうもののそれぞれに少しずつ個性があるあたりがポイント。でも、表紙イラストから想像したような白兵戦闘はないわけじゃないけど、ちょっと期待したのとは違うかなーという感じでした。

【われら顔を選ぶとき】【ロジャー・ゼラズニイ】【ハヤカワ文庫SF】【マフィア】【ファミリー】【クローン】【精神共鳴】【不死の存在】
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「人類のあけぼの号」 内田庶

2017-11-21 | 超能力・超人・サイボーグ
 天才数学少年の加藤真琴は、画期的なロボット「人類のあけぼの号」を発明するが、その人類のあけぼの号が父である世界的な数学者、加藤徳三博士を殺害した。真琴も殺人犯として逃亡することになり、逃げ込んだ原子力冷凍倉庫で凍り漬けになってしまうのだが、50年後に発見されて蘇生措置を受け、未来世界に蘇ることとなった……。

 まさに70年代のジュブナイルSF。遙か昔に小学校の図書館で読んだ記憶が……。
 今になって読み返せば、アシモフの『はだかの太陽』とハインラインの『夏への扉』の影響が強いなあと気づきます。おおっと。

【人類のあけぼの号】【内田庶】【依光隆】【秋元文庫】【YOUNGシリーズ】【RN211号】【タイムマシン】【フジ国際空港】【ロボット排斥運動】
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「マイティ・ソー~バトルロイヤル」

2017-11-19 | 超能力・超人・サイボーグ
「どうせ最後にはなんとかなる」

 巨人スルトを倒し、ラグナロクを阻止した雷神ソーだが、故郷アスガルドに帰還してみればオーディン王はロキと入れ替わっていた。ロキを締め上げ、追放されたオーディンの行方を捜すソーだったが、オーディンが放り込まれたはずの老人ホームは解体工事の真っ最中だった。
 ソーとロキが地球をうろうろするのを監視していたドクター・ストレンジは……。

 「アベンジャーズ」シリーズも「マイティ・ソー」の他作品も観ていないけれど、シリーズ3作目だけ観ても愉しめるよとそそのかされて深夜のロードショーへ。つまり、殺し合うほど仲の良い、こじらせ兄弟の兄弟げんかに出戻り長姉が乱入してバトルロイヤル……と。「“助けて!”はイヤだよ」という末っ子がカワイイ。
 けっこうシリアスだった前2作のサブキャラを文字通り一掃してのコメディ展開なので、あちらこちらでシリアスとギャグのぶつかり合いです。ジェフ・ゴールドブラム演じるグランドマスターが高田純次に見えて仕方がありません。
 出演者一覧を見ていて、スカージを演じたカール・アーバンが「ロード・オブ・ザ・リング」のエオメルで、「スター・トレック」のドクター・マッコイだったというのに気づいてびっくりしたのは余談。いやあ、ぜんぜん違って見えるもんだなあ……。

【マイティ・ソー~バトルロイヤル】【タイカ・ワイティティ】【ディズニー】【クリス・ヘムズワース】【トム・ヒドルストン】【マーク・ラファロ】【アンソニー・ホプキンス】【ケイト・ブランシェット】【テッサ・トンプソン】【ベネディクト・カンバーバッチ】【浅野忠信】【マット・デイモン】【闘技場】【デスとロイ】
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「疾風Z」 手塚治虫

2017-09-24 | 超能力・超人・サイボーグ
 野望に燃える蛇沼博士の挑戦を受け、世界的な科学者である鷹群博士は妻や助手共々命を落とした。ただ、まだ幼い息子だけは博士が作った人造美女ジェットに託され難を逃れた。
 それから10年。鷹群博士を排除した蛇沼博士は科学省の長官となり、その地位を隠れ蓑に邪悪な発明品を生み出し悪事を働いていたが、それをことごとく邪魔する謎の敵があった。
 その敵、旋風Zこそかつての幼子、鷹群の遺児であった……。

 大昔に親戚の家に置いてあった上巻だけを読んで気になっていたので、文庫版を購入し、ン10年ぶりに読了。そうかあ、そういうオチになったか!
 作品としては手塚治虫の代表作ではないし、本人のあとがきによれば試行錯誤の苦しい時期の作品ではあったらしいけれど、それだけになんかにじみ出るエキスがある気がします。
 女性型ロボットの「ジェット」なんて、主人公の母の顔を持った乳母であり、初登場時にはZを胎内に収納して脱出し、ピンクのこけし型に変形して空を飛ぶという、まさに『火の鳥2772』の育児ロボット・オルガのプロトタイプ。母性で胎内回帰でこけしで暗喩の塊。

【疾風Z】【ジェットキング】【手塚治虫】【講談社】【手塚治虫文庫全集】【光学迷彩】【アンドロイド美女】【強い母】
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「BLACK MAGIC」 士郎正宗

2017-08-20 | 超能力・超人・サイボーグ
 確か河合塾のホールを会場にした最後のコミカ(名古屋の同人誌即売会)でリーフレットを配布してたんじゃないかな。
 マンガ同人誌「アトラス」で『黄金炎柱祭』を連載していた士郎正宗が、初の個人誌を出すと話題沸騰して、みんな郵便局に予約の定額小為替を買いに走ったものでした。1983年のことでした。

 古代金星を舞台に、政治を司るバイオロイド同士の権力抗争を中核に据えたオムニバス短編集。女性型戦闘機械とか、パワードスーツ(白兵戦車)とか、このあたりの作品でデザインイメージが一気に定着しちゃいましたね。

【BLACK MAGIC】【ブラックマジック】【士郎正宗】【アトラス】【M66】
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「シャドウ・リンカーズ」 霧咲遼樹

2017-07-13 | 超能力・超人・サイボーグ
 異能をもって生まれ、孤独に苛まれる高校生・伊咲翔流は、少女・武安奈々と出会うことで救われる。さらにキザな美形の2年生の筑谷瞬や、暁茶店マスター・久鷹秋彦と出会うことで世界も広がっていくのだが、それは彼を裏の稼業へと誘っていく……。

 現代日本を舞台に高校生男女が中心に活躍する超能力アクション小説だけれど、イメージとしては「必殺仕事人vs影の軍団」といったあたり。
 2006年の作品。帯のあおりが「『ライトノベル以上、ピカレスク未満』の高校生ハードアクション。ライトノベルの存在は意識されていたけれど、所詮は中高生向けであって、それを卒業した読者を引き留めようという意識ありありです。

【シャドウ・リンカーズ~闇ノ絆】【霧咲遼樹】【なばほ】【トクマ・ノベルズ】【エンターテインメント・ノベル】【ディスクオルゴール】【エラリー・クイーン】【剣客】【薩摩示現流】【カルボナーラ】
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「Team root-T」 遊演体

2017-06-21 | 超能力・超人・サイボーグ
 人類の存在を脅かす恐るべき超人類パラサイトが、いつ頃から人間社会に寄生していたのか、明確な記録は存在しない。ただ、神話や伝説、古代の歴史書に記されているような、「怪物」「魔神」「英雄」といった人智を超えた存在が、この超人類達を示していたのではないかと考えられているだけだ。
 多種多様にわたる超特殊能力を持つパラサイトは、推定ながら急激に増加しており、それによる犯罪も比例的に増加の一途をたどっている。また、明らかに、なんらかの目的をもった計画的壊滅活動も確認され、パラサイト達が長年にわたる寄生生活から目覚め、人類に対する攻撃を開始したことを示しているのだ。
 このパラサイトに対抗できるのは、同じパラサイトのみ。だが、かろうじて確保でき、かつ協力者となることに同意したのは全員未熟な十代の少女にすぎなかった。
 人類の滅亡を目的とする秘密結社が存在するといわれている横浜に設置された「天文館」と呼ばれる屋敷を拠点に、彼女らルートTメンバーを指揮し、増加する「パラサイト」たちの犯罪の阻止に立ち向かうことが特別司令官、オーガナイザーの任務なのだ……。

 遊演体がインターネット黎明期にこっそりテストプレイしていた企画の1つで1997年6月1日から9月4日までの物語。
 プレイヤーは専用サイトにアップされる事件の数々から重要なものを見つけ出し、e-メイルでルートTメンバーたち少女や協力者たちにそれぞれの特性に応じた調査依頼を出し、その結果をもとに作戦を立案してルートTメンバーに実行を指示して事件を解決していくことが目的です。途中で手に入れたパスワードで閲覧禁止のデータベースにアクセスして事件の背後に隠された陰謀を知ったり、こっそりとメンバーの部屋に入って日記や彼女たちの趣味を調べ、それをもとに彼女らの心をなごませたり、相談にのってあげるといったことも任務のうちと、「直接に顔を合わせることはないけれど、インターネットの向こう側には自分と同じような人間がいる」と思わせるのが特色の作品。メールでしかつきあいがないという意味では、他のプレイヤーもNPCも同等なのです。
 構図的にはプレイヤーは『新世紀エヴァンゲリオン』の葛城ミサトになったと思いねえ。未熟な少女たちに声をかけ、時には励まし、時には叱り、なだめたりすかしたりしながら謎の敵に立ち向かわせるのだけれど、上司はいろいろ隠している様子で胡散臭いし、事件の処理はひとつ失敗したら人類滅亡しかねないものばかりで、最後は戦自とまではいかないけれど本部を官憲に襲撃されて味方なはずの政府によって指令中枢を失ったまま最終決戦よ。

「こわいよ……。
   私……明日……きっと死ぬんです。
   ……私……死にたくないよ……。
  
   さようなら……。
    私……友達……初めてだから……。あの……私のこと
  忘れないでいてください。
  
   ……さようなら。」


【Team root-T】【遊演体】【小林正親】【林崎政明】【小林幹也】【小泉雅也】【実験メイルゲーム】【プレイ・バイ・e-メイル】【ネットゲーム】【朝朝ジャーナル】【蜷川是空】
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「最終教師」 原作:山本貴嗣

2017-06-10 | 超能力・超人・サイボーグ
 1988年に徳間書店・徳間ジャパン・キティフィルム提携で『銀河英雄伝説 わが征くは星の大海』が劇場公開され、その際の同時上映が山本貴嗣の原作の『最終教師』。チラシも2コ1。

 嵐に紛れて遺伝子工学研究所を脱走した、人間とゴキブリの遺伝子をミックスして生まれたゴキブリ人間X8号は茶羽顔八を名乗り、6年の歳月を経て教師として帝王学園高校してきた。
 その使命は不良生徒を更生させること。
 帝王学園高校総番長にして2年梅組・白鳥雛子は、このゴキブリ人間に立ち向かえるのか……。

 銀英伝の方はみんな大喜びして劇場へ行き、レーザーディスクを買い、中身はクラシックのオリジナルままのサントラCDを購入したけれど、最終教師の方は関連商品は原作コミックとビデオくらいで、サントラが欲しい人は米米CLUBのベストCDアルバムを買うとエンディングに流れたテーマ曲「加油 (GAYU)」が手に入るくらいでした。このあたりから、OVAのテーマはとにかくタイアップだけで引っ張るようになりましたが、不遇な扱いが多く、この曲も12inchEP盤とアルバム「SINGLES」に収録されただけで、特にアニメ版としては出てませんよね。

【最終教師】【恐怖のバイオ人間】【アニメイトフィルム】【痛快娯楽総天然色漫画映画】【山本貴嗣】【芦田豊雄】【竹中直人】【笠原弘子】【米米CLUB】【ブルマ】【怪力ヒロイン】
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「スパイダーグウェン」 ジェイソン・ラトゥーア&ロビー・ロドリゲス

2017-04-23 | 超能力・超人・サイボーグ
「ヒーローになったら悪党に立ち向かうだけじゃダメなのさ。時には自分の人生に立ち向かわないといけないんだ」
 スポークタキュラー・スパイダーハム、グウェンの幻覚の産物は平然と語る。

 スパイダーマンの存在する並行世界は無数にある。
 その中の1つであるアース65では、放射能を浴びたクモにかまれ、スパイダーマンの力を手にしたのは、ピーター・パーカーのガールフレンドで女子高生のグウェン・ステイシー。ピーターはスパイダーマンに憧れ、反発し、怪人と化して死んだ。
 そして、彼女はピーター・パーカー殺害の犯人として警察に追われることになる……。

 並行世界中のスパイダーマン大集合!という「スパイダーバース」のシリーズでちょい役で登場。デザインが格好良いと独り立ちして、ミニシリーズから本格連載に移行している……といった日本語版解説の冊子付き。これがないと冒頭の「これまでのあらすじ」が、そんな話は連載されていなかったと知らないまま探す羽目になりかねません。

【スパイダーグウェン】【ジェイソン・ラトゥーア】【ロビー・ロドリゲス】【マーベル】【小学館集英社プロダクション】【近頃の女の子はなんでもできる】【スパイダーグウェン、またも失敗……】
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「三千世界の鴉を殺し(20)」 津守時生

2017-04-20 | 超能力・超人・サイボーグ
 宇宙海賊と内通していた疑いのある将官は情報部によって排除され、ヴァンダイク方面の全艦艇が動き出した。海賊掃討戦の開始である。
 投降は認めない。宇宙軍が海賊と繋がっていたという疑いなどあってはならない。すべてを海の藻屑に。
 その艦隊の中に、02が乗り込むメリクリウス号の姿もあった……。

 話が進みそうで進みませんが、今回は吝嗇家の司令官によって一個大隊が丸ごと失われるまで。

【三千世界の鴉を殺し20】【津守時生】【麻々原絵里依】【ウイングス文庫】【スラム街】【暗殺者】
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「ベスト・オブ・デッドプール」 マシュー・K・マニング

2017-01-27 | 超能力・超人・サイボーグ
 うわっ、分厚い。
 でも、全編収録ではなく名場面のより抜きなので、コミック収録はそんなに多くない。

 「デッドプール」はマーベル・コミックに登場するキャラクターで、不死身の傭兵。日本でいうと超人ロックとかスターシマックくらいの、細胞レベルにまで消し飛んでも復活する人。作品世界と読者や観客のいる現実世界を隔てる「第四の壁」を易々と破壊。自分がコミックのキャラクターだと認識して、読者や視聴者に語りかけたりする饒舌も特色。
 当初は悪役の脇役ミュータントとして登場するけれど、その型にはまった善悪を超越したトリックスターぶりが愛されて、いつの間にかあちらこちらの作品にゲスト出演するようになり、ウルヴァリンはライバルでX-MENに登場しては話を引っかき回し、キャプテン・アメリカと戦い、スパイダーマンを一方的に友達扱いし、超人ハルクに撲殺され……と、もともとクロスオーバーが多く、アベンジャーズが結成されたりするマーベル・コミックの世界の中でも特筆されるほど作品の枠を超えて神出鬼没。アメコミヒーローとしては1991年登場の新参者としては異例の露出です。アイアンマンのトニー・スタークをノイローゼに陥らせているシーンもちゃんと収録。
 そんなデッドプールの暴れっぷりを、オールカラーのイラストと解説で語った1冊。
 本当にパロディが多いです。「プリティ-・ウーマン」や「ジョーズ」などの映画ポスターを模したイラストやら本編に登場してないのに表紙だけで暴れ回ったりと縦横無尽。彼の結婚式にヒーロー・ヴィラン問わずに列席した大集合シーンもちゃんと収録。

【ベスト・オブ・デッドプール】【Deadpool: Drawing the Merc with a Mouth: Three Decades of Amazing Marvel Comics Art】【マシュー・K・マニング】【アンチヒーロー】【ウェポンX】【シークレット・インベージョン】【ファンタスティック・フォー】【パニッシャー】【レディプール】
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「デッドプール」 監督:ティム・ミラー

2016-06-01 | 超能力・超人・サイボーグ
 映画の試写会に当選したので、先週の夜中に観てきました。
 一歩間違えれば犬熔接マンと同じになっていた、スーパーヒーローというかスーパーヴィランというか、D&DならChaotic Neutralなアメコミ・ヒーロー。全身、赤いコスチュームで、遠目にはスパイダーマンに見えないこともないけれど、スパイダーマンが大好きだとか、コスチュームを意識したんだとか。でも共演は許されない。
 日本では、先にアニメ『ディスク・ウォーズ:アベンジャーズ』などの作品での、第四の壁を気軽にぶち壊す無軌道っぷりで好評を博していたが、今回も「眼帯つけたサミュエル・ジャクソンは出てこないぜ」とか好き勝手言ってましたね。

 特殊部隊を引退したウェイド・ウィルソンは、今では酒場を拠点に好き勝手に悪い奴をこらしめて金を稼ぐという生活をしていた。娼婦のヴァネッサと幸せでやりまくりな一年間の同居を経て結婚を決意するが、そこで彼は全身にガンが転移していて末期状態であると告げられる。
 共に闘病生活を戦い、1つでも多くの思い出を作ろうと訴えるヴァネッサを残し、ウェイドは姿を消した。
 彼が助かることができる唯一の道は、怪しげな研究所の人体実験の被験者となることしかなかったのだ……。

 X-MENやアベンジャーズなどのマーベル・コミック作品にゲスト出演していた不死身の傭兵が、いつしか自分のシリーズがスタート。そして今回は映画化。悪の組織によって醜い姿と不死身の再生能力を手に入れた男の復讐譚……ではあるけれど、終始、愚にもつかぬセリフをまくし立てているので悲壮感は薄め。アメコミ界の高田純次……そう思うとそっくりに見えてくる不思議。

 同じマーベル・コミックのヒーローながら映画化権がディズニー・マーベルと20世紀フォックスに別れているため競演できないX-MENとアベンジャーズだけれど、フリーダム過ぎるデッドプールさんが間に挟まると、ああ1つの世界なんだなあと納得できてしまいます。
 今回もクライマックスはタクシーで「恵まれし子らの学園」までふらりと出かけ、「あ、今日は2人しかいないの?」とか言いながら、あの巨大構造物が解体中の決戦の地へと向かいます……。
 だんだんネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドがかわいく見えてきたのは余録。

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