「マナーが作るんだ、人間を」
人は学び、行動で示すことで紳士になるのだ。
17年前に父を亡くし、海兵隊も中途除隊したエグジーは無職のまま、悪い男に引っかかった母親たちと暮らしている。そんな彼の前に姿を現したのは、ロンドンの高級用品店「キングスマン」の仕立て職人ハリー。彼はエグジーを取り囲むチンピラたちを一蹴してしまう。
実はキングスマンの裏の顔は、どの国家にも組織にも属さないスパイ機関。第一次大戦で後継者を失った貴族の遺産を寄付されて発足した秘密組織だという。
彼らは国家機関のように政治や官僚主義に妥協せず、正義を追求する現代の円卓の騎士だった……。
裏通りのチンピラとして育った青年が、紳士的なスパイ組織にスカウトされて、人類抹殺を企む悪の天才発明家の陰謀に挑む、アメコミ原作のアクションスパイ映画。
イアン・フレミングがジェームズ・ボンドにイメージしていた紳士の雰囲気そのままに、古今東西のスパイ映画やテレビドラマを凝縮し、シリアスとギャグ、オシャレと下世話の間を激しく揺れ動きながら、踊るように人が死んでいく２時間９分。
基本のフォーマットは００７。
それも原作とか最近の肉弾派ではなく、初期のスーパーメカやギミック満載の映画版。最初と最後はそれ。ギミックを強化しすぎて、００７というより「ファントマ電光石火」っぽくなった気がしないでもありません。
それから、ちょい0011ナポレオン・ソロっぽくなりますが、油断してたらいきなり「それ行けスマート」ネタに。
やりすぎると「オースティン・パワーズ」になってしまうところを、紳士パワーで無理矢理に軌道修正してます。
あの人こそ、本当の紳士だぁぁぁぁぁってな感じで。
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「とにかく行けばわかる」
ＴＶや映画で使用されたテーマ曲は、フルバージョンではなく、ＴＶ放映版こそが原曲であるというスタンスの人間なので、こういうアルバムはすかさず購入。チャーリー・コーセイの主題歌もＴＶ放映版とレコード・ＣＤ収録版（およびその後のライブ）では「the third」の発音が全然違うので、「さーど」とはっきり歌わず巻き込むＴＶサイズが正義です。
「人間ってのは、自分のできる範囲のことを悔いが残らねえようにがんばればいい。自分にどうにもならねえことはいくらがんばってもどうにもならねえ。身の程を知るってのが大事だぜ」
帝国軍の侘瑠徒攻略がついに本格化した。攻城兵器が次々に押し寄せる。
シムールの大軍３万を退けた侘瑠徒の街だったが、この晴凜の功績を認めれば逃げ出した太守やそれにつながる高官たちが責任を問われることになる。
「軍の権威は民の支持があってのことです！ そして民の支持は正しい道理があって初めて得られます」
「英雄の条件ってのは、血筋でも才能でもねぇんだ。運でもない……いや、確かに運もあるけど、最大の条件は逃げねぇってことさ」
「真に有能な官吏というのは、書類で仕事はせんのだ。書類に書かれていないところで仕事をするのだ」
「人間を動かすなら、まずはその想像力を刺激して操るべきだな。良造。そうすれば、ほんの少しの暴力で、効率よく操ることができる」
「父とは心に描く絵のようなものだぞ。母は腹を痛めて子をなすが、父はそうではない。その人間が子供を前に、こうあろうと心に描いたものが父というものだ」
帆船ハルブレイン号はケルゲレン島からさらに南へ、荒涼たる南氷洋へと向かう。
「何を信じるかは人の根本だぞ」
『たとえ死地におもむくとわかっていても、紳士がいったん正しいと信じて紳士らしく死ぬ限り、他人のとやかくいうことではない』
『軍人は戦場でのみ勇敢であればいい。平時で勇敢なら、ただの横暴である』
