付け焼き刃の覚え書き

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「戦国小町苦労譚4」 夾竹桃

2017-02-06 | 戦国転生・歴史改変
 戦国時代にトリップして早5年。織田家中での足場も固まり、銃器にライフリングしたり火薬を増産したりの兵器開発の傍ら、グルメ三昧の信長・濃姫に振り回され、その一方で南蛮交易のついでに運び込まれてくるオウギワシやらターキッシュアンゴラやらで静子の館は動物園状態……それはともかく、この時代に来て5年なので、さすがに帯の「タイムスリップJK静子」は看板に偽りありだと思います。3巻の時も指摘したけど、いつまで続けるの?

 永禄12年(1569)、信長の伊勢平定は目前となっていたが、足利将軍の暗躍で織田包囲網は着実に広がっていた。
 それを打開すべく、静子に与えられたテーマは「物資の生産基盤を整えること」「火器の研究開発」だった。質より量の大量生産で軍事物資の備蓄を進めていくが、その間にも足満は静子の考えが及ばない汚い策を練り続けている。
 そんな仕事の合間にも、ざる蕎麦、コーヒー、プリンにアイスクリーム、バウムクーヘンなど現代の食の再現が続けられるが、それを見逃す信長や濃姫ではなかった……。

「頭巾宰相から贈られたコタツという道具、これは悪魔の発明品だ。人を堕落させる恐ろしい魔力を持つ。更にどてらと呼ばれる衣装を着れば、もはや抗う事は不可能になる」
 ルイス・フロイスの報告書より。

 モーニングスターを振り回す、ウォーモンガー化した森長可の初陣の回。
 そして、さらりと語られる静子たちの生きていた“現代日本”は我々のそれと少し歴史が違っていて、ウェブ連載の時は「その設定、要るの?」と思いましたが、書籍版でも残すんですね。そりゃあ、静子姉の怖さも納得ですけれど。

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