
ギースがヒトガミの使徒だと判明した。父親パウロの元パーティメンバーで、ルーデウスとも「センパイ」「新入り」と呼び合った仲間だった。しかし、敵は敵。宣戦布告した以上、いつかはギースと殺し合うことになるとロキシーたちも納得せざるを得ない。
そして、使徒が判明した以上、こちらとしてもやることは戦力増強だ。対抗するために味方の戦力を集め、敵対しそうな者は早めにこちらから仕掛けて潰すだけだ。自分と家族の安全がかかってくれば、きれい事は言っていられない。
ルーデウスは不死魔王アトーフェを説得するために魔大陸を訪れるのだが……。
各地の王やら魔王に書状を届けて回る、根回し篇。
冗長にならない範囲でウェブ版より肉付けされてます。「きっと、彼は歴史に何も残せない人間だ。付き合ったとしても、何か大きな利益に繋がるわけではないだろう。けれど、生きている間は、仲良くしておきたい。」のあたりとか、フィギュアが人を救うとか、アトネクロス要塞の戦いとか。
家族を護って、上司の無理難題にも1つ1つ応えていこうとするあたり、ルーデウスは異世界でしっかりサラリーマン根性を発揮します。報連相をかかさず、プレゼンし、優先順位をあらかじめ決めた上で承認を得る。最初からこれができていれば無職転生することもなかったろうに、できていなかったからこその転生です。
今回もイラストが素晴らしいです。まるで映画の一場面を切り出したポスターのようですね。
【無職転生~異世界行ったら本気だす~22】【理不尽な孫の手】【シロタカ】【MFブックス】【人生やり直し型転生ファンタジー】