付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「Gの影忍」 こやま基夫

2020-04-23 | 巨大ロボット
 忍者ものが好きで、ガンダムが好きで、Gガンダムも許せるのなら、『伊賀の影丸』とか『カムイ外伝』のような忍者マンガと機動戦士ガンダム・ネタを融合させた怪作、こやま基夫の『Gの影忍』は本棚の一角から外せません。

 情報収集から破壊工作・要塞攻めなど特殊任務用にチューンされたモビルスーツを駆る宇宙世紀の忍者たちの影の戦いを、1年戦争末期からシャアのアクシズ落としまでを時代背景に語るというもの。
 もともと最初の『機動戦士ガンダム』からして、アムロのガンダムとランバ・ラルのグフの剣劇の一幕から判るように時代劇的な外連が含まれており、それをクローズアップしたものと理解すればOK。MS秘史という視点では、『MS-IGRO』と同格だと思ってます(黒歴史で一括りにして欲しい)。
 荒唐無稽ではあるけれど、(忍者モノとしては)至極真っ当なストーリーが、MSVとしても一線級で通用するデザインでリファインされたMS忍者によって展開する快感。編み笠にしか見えないレドームを搭載したドムとか、九尾の狐のシルエットを得たバウンドドックとか、雑魚キャラまでがカッコイイですね。メカデザイン協力の錚々たるメンツが最高です。

「亥の方角、距離一千里。敵影を捕捉」
「戦闘陣八門遁甲にてこれに臨む!!」
「前衛ミノフスキー粒子散布!!」

 最後の百鬼夜行編、燃えるよね? ぜひ全13話のOVAにして欲しい。

( 2007/09/15執筆 /2020/04/23補足)

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「フシノカミ2」 雨川水海

2020-04-23 | 本屋・図書館・愛書家
「感動するのは大事なことです。自分に気持ち良いですからね。その感動を伝えるのも、大事なことです。相手も気持ち良いですからね」
 アッシュはアーサーにそう教えた。

 文明復旧をめざすアッシュはマイカと共に、辺境の開拓村から留学のために大都会へとやってきた。ところがその大都市も石壁の向こうは木造平屋ばかり。資源が足りないのか、技術が足りないのかと思えば、どうやらどちらも足りないらしい。
 この状況から建て直すのはどう考えてもアッシュ個人では限界がある。
 けれども、そこで個人で限界があるなら、手伝ってくれる人を増やせばいいと動きを止めないのがアッシュであった……。

 主人公の持つオーバーテクノロジーやロストテクノロジーを利用して、前近代文明から産業革命をすっ飛ばす話は多いのですけれど、試行錯誤のプロセスを1つ1つきちんと押さえながら、その上で主人公のパワーに周囲の人々が巻き込まれていくさまがきちんと語られているから面白いのですね。
 表紙は前回は木陰にいたと思しき2人に加え、アーサーも登場。アーサーもいずれ太陽の下に出てくることでしょう。

【フシノカミ2~辺境から始める文明再生記~】【雨川水海】【大熊まい】【オーバーラップノベルス】【内政ファンタジー】【有機肥料】【石鹸】【囚人部隊】【簿記】
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