付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「名前を聞いたこともない国で、俺はカリスマ作家だったらしい」 Liu-Ⅱ

2020-04-24 | 冒険小説・旅行記・秘境探検
 ゆえあって、しばらく隔離されるので……と書くと、このご時世、誤解されちゃうか。
 ちょいとばかり音信不通になって紙の本が手元に置けなくなるので、出先の覚えを兼ねて、何度読んでも面白かった、何度でも読みたくなるウェブ小説をメモしておきます。
 書籍化されていない作品を挙げていくと、けっこうバラエティ豊富です。ウェブ小説は流行りに乗ったワンパターンみたいに言う人は、きっと書籍化作品しか読んでないのですね。

 かつてマンガ誌「週刊少年ステップ」でヒット作を飛ばしたマンガ家、中嶋隆則も一発屋で終わり、鳴かず飛ばずでもう10年。ところが日本ではすっかり忘れ去られていた中嶋も、中央アジアの小国「ヤニベクスタン共和国」ではアニメの影響で爆発的な人気の“カリスマ作家”だったらしい。ところが、招待されて渡航したアジアの辺境で中嶋はクーデターに巻き込まれてしまう……。

 けっしてスーパーヒーローでも超人でもなかったし、そんな存在にはなれもしない男が、危機的状況に追い込まれた時にどう自分の身を守り、そして周りの人々を助けたか、そんなサスペンスとヒューマンドラマとポップカルチャーの物語です。
 文庫1冊くらいの分量で完結してます。執筆への姿勢や作品の評価、作家と編集者の関係といった創作論部分とクーデターに巻き込まれた人間のサバイバルストーリーが両立してきちんと融合した作品。

名前を聞いたこともない国で、俺はカリスマ作家だったらしい】【Liu-Ⅱ】【小説家になろう】
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