付け焼き刃の覚え書き

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「トリフィド時代」 ジョン・ウィンダム

2024-10-22 | 怪獣小説・怪獣映画
「人っておかしなものね。題名と広告しか知らないのに、ショックを受ける」
 ジョゼラ・プレイトンは彼女が自著『セックスはわが冒険』が刊行された時の周囲の反応と、今のウィリアムの反応を重ね合わせて笑った。
 焚書するくらい文句があるなら、まず読めよ?と。

 その緑の流星群はすばらしいものだったらしい。らしいというのは、それを見た者はすべて失明したからだ。
 世界の大半の人間の視力が失われた世界に、植物油の採取用に栽培されていた動き回る植物トリフィドが野放しになり、逆に人間を狩り始める……。

 ジョン・ウィンダムの古典SF『トリフィドの日』の新訳で、旧版は持っていたけれど創元推理文庫70周年記念で『それでも町は廻っている』の石黒正数のイラストで登場したので再度購入。また本棚が狭くなるなあ。
 本編は状況が厳しいまま「俺たちの戦いは続く」エンドですが、今だったら「すごい流れ星だ」とかなっても「後でネットで見よう」くらいで意外と被害は少なくなっていたかもしれません。少なくとも怪物が解き放たれたり、文明が維持できないほどの災厄にはなっていなさそうです。そして、日本人あたりが「トリフィドを安全かつ美味しく食べる方法」を発見してたりするんですよ、きっと。

【トリフィド時代~食甚植物の恐怖】【ジョン・ウィンダム】【石黒正数】 【創元推理文庫SF】【トリフィドの日】【災厄】【文明崩壊】【動く植物】
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