「七人の武器屋 戸惑いのリニューアル・デイズ」 大楽絢太

……いやあ、シリーズ物の区切りの巻だった。しっぱい、しっぱい。いきなり読んでしまったぜ。ごく普通のＲＰＧ的剣と魔法の世界の物語。

　崩壊してしまった武器屋「エクス・ガリバー」を共同経営していた７人の少年少女が、あれこれ冒険してなんとか再建資金の目処がついて帰郷してから、それぞれにやりたいことを見つけて旅立つまでの一コマ。

　今野隼史のイラストって好きですよ。ごちゃごちゃ描き込まれた温かくて勢いのある線も良いし、カラーにしたときの抑えめながらメリハリのついた色遣いも良いね。
　しかし、いきなり５冊目なんでアレですが、武器屋っていうからには武器屋の仕事をしてたんでしょうね？　いや、この巻では瓦礫の山で商売どころじゃないんで、普通のハチャメチャ風味の青春アドベンチャーなんです。大学生の頃はこういう話が好きだったなあ。古き良きＲＰＧリプレイの香り。
　でも、やはり商売屋が看板なら、商売がストーリーのメインの話を読みたいな。

「七人の武器屋　戸惑いのリニューアル・デイズ」★★★

【ダンジョン攻略】【旅立ち】