付け焼き刃の覚え書き

 本や映画についての感想とかゲームの覚え書きとかあれこれ。(無記名コメントはご遠慮ください)

「全滅エンドを死に物狂いで回避した。パーティが病んだ。」 雨糸雀

2024-10-08 | 異世界転生
「ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい ごめんなさい  ……………………」
 リゼルは許されることのない己の罪だと決定づけた。

 もうボスキャラは討伐されたとされていたダンジョンの奥深く、ありえない強大な魔物〈摘命者〉に襲われた冒険者パーティ〈銀灰の旅路〉は壊滅寸前だった。だが、その窮地に、冒険者ウォルカは前世の記憶を思い出した。これは腐れ外道ダークファンタジー漫画の世界だ。皆殺しにされたモブ冒険者なのだ。
 彼はバッドエンドは嫌いだった。原作での敵の弱点を思い出しながら無我夢中で戦って奇跡的に〈摘命者〉を撃破。仲間の少女3人の命を救った。
 自らは片目と片足を失ったものの、パーティ全滅の運命を覆せたことに安堵していたのだが、少女たちの様子がなんだかおかしくなってしまった……。

 将来有望な剣士の片目片足を失ったことで、依頼を受けたリーダーの師匠リゼルが自責の念に駆られ、彼を先輩と慕う天才剣士ユリティアはきっかけとなった転移トラップを踏んだ事を悔やみ、重戦士アトリは彼の戦いぶりに命を捧げるべき(そして子種をもらうべき)相手と決意し、ギルドの受付嬢は自分がきちんと依頼を精査しなかったことを過ちと考え、遠い聖都にいた聖女ユリティアは自分がその場にいなかったことを……と、周りがどんどん勝手に重くなっていく、感情のブラックホール小説。

【全滅エンドを死に物狂いで回避した。パーティが病んだ。】【ウォルカが死の淵から目を覚ましたときの話】【ウォルカが聖女全員から包囲網を敷かれる話】【雨糸雀】【kodamazon】【エンターブレイン】【ハッピーエンド至上主義な転生者と、彼に激重感情を抱く少女たちの「曇らせ」異世界譚】【ハーメルン】【カクヨム】【異文化交流】【居合】【抜刀術】

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