日々好日

さて今日のニュースは

G8の役目

2008-07-09 18:58:37 | Weblog
主要国首脳会議は1973年のオイルショック以後フランスのジスカールデスタン
仏大統領の呼びかけで当時民主主義立国の工業国6ケ国参加で1975年開催されました。その後カナダロシアが加わりG8と云われる様になった。
毎年各国持ち回りで今回34回のG8です。
初めは経済問題の話し合いが、世界の政治、経済、食糧問題、環境問題と広がっていった。又中国、インド、ブラジル等の新興国の台頭でG8では解決出来ない問題
が出てきました。これに対しフランスはブラジル、印、中、南アフリカ、メキシコ
の5ケ国を参加すべきだと、強力に主張しています。
米国日本は余り拡大していくと、まとまりが出来ないと言う事で反対の立場です。
本音はリーダーシップがとれないと言うのが最大理由とも云われています。
それに対し仏国は中国に対し大型航空機や原発の売り込みに成功し自信を持つ
サルコジ大統領、中国を僚友として地位を固めたい意向の様です。
G8の役目は最早終了し、今回が最後かとも言われたが、どうにか来年も新興国を
入れて主要国首脳会議をイタリアで開く事になった様です。
洞爺湖サミットは余り日本が力み過ぎアフリカ7ケ国や排出国8カ国(ブラジル、
南アフリカ、インド、メキシコ、インドネシア、中国、韓国等)を招待し終始が
つかなくなった感じがします。
世界の問題ですので、当然皆で討議するのは良い事です。
しかし結果は、アフリカは支援を声高に訴えるだけ、新興国は、今日の状態は
先進国のせいだから、まずは先進国減らすのが先と、自分たちの排出は枠外だと
云わぬばかりの主張です。
それに何よりも先の短い米国のブッシュ大統領の頑固な抵抗でG8はかき回され
これでは幾ら日本が頑張っても無理な話です。
結果は予想通り、玉虫色の首脳宣言となった様です。
会議の最大焦点温室効果ガス削減長期目標は削減ビジョンを共有しあらためて国連
の枠組みで検討し採択する事を求めると、何とも訳くちの判らない合議に達した。
しかも肝心の削減基準年はぼかし、中期目標は野心的な国別総量目標を実施すると
中期数値は先送りしました。
これでは先の会議で決議した、2050年温室ガス削減50%を検討に入る事を
決議するとどう異なるのか?
G8の首脳は皆一歩前進だと手放しの自画自賛です。
新興国は勝手な事ばかり言い放題、今や先送り出来ない状態になって居るのに
国益優先のエゴ、是ではG8の役割に疑問が出るのが判る気がします。
G8の役割はもうとっくに終わって居るのだと云う説も納得力があります。
しかし、温暖化ガス削減を皆で認識し努力しようと申し合わせた事は、大変な
進歩だと云うのも判る気がします。
今回は余りにも重要な議題が多すぎた様です。
やはり暫くはG8の役目は続くのでしょうか?
議長国の福田首相は、これだけの強者相手にボロを出さなかった事は、満点とは
行かないが、合格点を付けても良いのではないでしょうか。