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さて今日のニュースは

WTO決裂

2008-07-30 08:59:48 | Weblog
WTO新多角的貿易交渉(ドーハランド)非公式閣僚会合は決裂暫く凍結される見込みとなった。
2002年に始まったドーハランドは今回で決着をとラミー事務局長は相当強行に
動いたが、力をつけてきたインド中国等新興国対、欧米各国との攻防戦となってし
まいかくて4回目の中断となった。
日本も重要品目で6%を呑まざるを得ない立場になっていましたが、決裂でどうにか問題先送りになりました。これが良い事か悪い事かは別にして、日本の農家は
ホット一安心である事には間違いありません。
我が国の全農産品のうち1332品目が重要品目となっていますが、最大限8%
まで譲歩して、コメ砂糖等100品目しかなりません。
現在166品目が重要品目とされ居る事からして如何に厳しくなるかお判りと思います。
それがWTO勧告の6%となると80品目になりその上低関税の農産物輸入が義務
づけられ事になると、日本が今後取り組まなくてはならない、自給率アップ処では
ない事態になりかねないところでした。
今回の決裂の直接的理由は米印両国の市場開放の大枠セーフガード協定で合意に
至らなかった事である。
セーフガード協定とは、過去3年間等で輸入量が40%増加した場合等に関税率を
高水準まで引き上げられ国内産業の構造改革に余裕を与える措置が取れると言う
輸入制限措置の事で、インド等途上国が厳しすぎると反発、セーフガードの修正案
が途上国有利な内容で米豪が態度を硬化し決裂がハッキリしました。
米国は11月に大統領選があり、交渉は中断、今回もドーハランドは中断となりました。
そこまでインド中国アルゼンチン等新興国は力をつけて、欧米主導のWTOを揺さぶる存在になったと云えます。
新興国は農産品だけでなく鑛工業分野では輸入国として自由化ルールに絶大な発言
力をもっています。
日本の農業については、今回の決裂中断で問題の先送りとなつたが、解決にはなっていません。
一方日本の工業製品等輸出分野では厳しいハードルが課せれ更に続く様です。
いずれにしても今回のドーハランドの中断は日本にとって良かったのか?悪かったのか?時が回答を出して呉れると思います。