日々好日

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貸金業法改正案完全実施

2010-06-19 07:51:14 | Weblog
2006年に多重債務問題解消の為改正された「貸金業法」が昨日から完全実施されました。

既に利に敏い消費者金融業者の中には「貸金枠を越えた」と貸し金を拒否する業者も居た
様ですが、昨日から是が完全実施になった。

今回の貸金業法の改正は、消費者金融業。事業者金融会社。クレジット会社。信販会社を
対象に多重債務解消のため改正された法律で、銀行等からの借り入れは該当しません。

主な改正点は借入金総額を年収の3分の1までと、借り入れ総額が規制された。
専業主婦等の借り入れは配偶者の同意が必要となりました。
一定額以上の借り入れには年収証明が必要となり、借り入れ残も算入されます。
個人事業主は事業の決算書等の書類が必要となりました。
借り入れ者の個人信用情報の登録が必要となりました。
新たに借り入れた金の上限金利は20%以下にする事としました。

現在全国で多重債務者は1300万人居ると推定されて居てその内半分の600万人が
収入の3分の1以上借りて居ると推定されます。

又そのうち殆どが無収入の専業主婦とも言われ、消費者金融業者の85%がコスト高を理由
に今後専業主婦向けの貸し金は控えると言う噂があるとか。

また海外旅行先等で、カードによる多額の金を調達しようとしても、出来なくなる可能性も
出て来たのではないかとも危惧されます。

今後これらの人達が諸に借り入れが出来なくなる可能性が出てきました。

確かに多重債務者防止と言うメリットは達成出来ますが、反面借り入れ先に困り悪徳な
サラ金業者に手を出すケースが増えるのではないか。

政府等や多重債務者救済グループ等が出資して救済のため貸し出しを始めた所もある様
ですが、これも焼け石に水で多寡が知れています。

この様な貸し金に頼らないで生活出来る基盤づくりが先ではないか?

サラ金地獄に堕ちる要因として無理な生活やギャンブル等が挙げられますが、専業主婦等が
落ちる罠に信販等の「リボ払い」と言う決済方法があります。

これは法的には何ら違法なものではありません。
信販業者等は返済金額を低く抑え簡単に返済出来る様にしています。
長期間返済はその間返済利息の支払い追われ元本は一向に減りません。
それで永久に利息を払い続ける事になります。

そして督促の煩わしさに悪徳サラ金に手を出し、其れを返すため又借金してサラ金地獄に
堕ちて行くと言うパターンは良くある事です。

すべて人間の弱さが引き起こす惨事ですが是を何処まで法律で救済出来るか?
更に追い詰める事になりはしないか?

それはひとえに今後の「貸金業法」の運用の仕方にかかって居るのではないか?