政府としては、次世代エネルギィーは再生可能エネルギィーへの転換しかないと判断して
施策を行って来ましたが、肝心の電力会社が対応出来ず再エネ買い取り中断を宣言した。
その電力買い取り施策の中心になって動いて居たのが経産省です。
経産省は原発推進でも指導的立場にあります。
日本の経済・産業を統括する官庁です。
今回の九電を初めとする電力会社5社の突然の買い取り中断の宣言は寝耳に水で反逆
行為と映ったのでしょう。
又再エネが今後の生きる道と政府から焚きつけられて、事業に乗り出した業者は突然ハシゴ
を外されて戸惑い怒りに変わりました。
納得の行かない業者に対して経産省も黙って置く訳には行かなくなりました。
其処で経産省は総合資源エネルギィー調査会の下に置かれた専門部会を開きました。
九電を初めとする電力5社の電力買い取り中断について協議しました。
再生エネルギーの買い取りについては政府が法律で電力会社に義務づけた事です。
この買い取り方式は政府にとっては懐の痛まない大変都合の良い法律です。
再生エネルギィーの促進を促し、発電した電力は高値で電力会社に買い取らせる。
その買い取り料は電気代に上乗せして利用者負担とする。
全く虫のよい施策ですね。
処が買い取りを義務つけられた電力会社も自分の処の発電量以上の買い取りを押しつけ
られそうで、何のための電力会社かと言うジレンマに追い込まれました。
再生エネはまだ試行錯誤の段階で発電能力は一定せず不安定です。
是に全て頼ることは現在の段階では無理な相談です。
また再エネ事業所から電力会社に送電する送電線も完備していません。
完全な送電線を新設増設するためには巨額な資金が要ります。
現在送発電線の分離が叫ばれて居て、そこまで電力会社はバカではありません。
その様な事で各電力会社は限界と判断し再エネ買い取りを中断したものと推定される。
それに電力の規制緩和で自由化が云々されて居る今、今後は厳しい生き残りを賭けて
行かねばならない時、そう政府の言う事ばかり聞けないと言う事もあります。
もっともな理由です。
一方政府の煽てに乗ってビジネスの活路を見いだして巨額な投資を行い、いざ動こうと
した途端にハシゴをはずされた業者の怒りも判ります。
政府は今後のエネルギィー政策の見直しを迫られてきました。
今回専門部会では5電力会社の買い取り可能の電力の精査、導入拡大の余地がない
かの検証等について話し合われた様だ。
と同時に電力5社に対しハッキリした買い取り中断理由の説明や今後の対応を求めた。
また買い取り中断で迷惑を蒙った業者へのシッカリした説明をする様に文書を送った。
お役所はいいですね。
責任は取らず電力会社を責めて居れば良いのですから・・・