many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

深夜勤務

2013-07-25 21:06:19 | 読んだ本
スティーヴン・キング 高畠文夫訳 昭和61年 サンケイ文庫版
何冊か持ってるスティーヴン・キングの文庫、これ、全集の「4」ってなってるけど、出版順だと2番目。(カバー裏に「2・3・5は続刊」って書いてある。)
冒頭に「紹介のことば」ジョン・D・マクドナルド(←読んだことない、私)があって、次にキング自身による「はしがき」がある。
このなかでキングは、なんで気味悪い小説を書くのかと訊かれることにうんざりしながらも、人間って自動車事故を見かけたらスピードを落として様子をのぞいていきたい気持ちを抑えられないものだ、なんて言っている。
まあ、そうなんだけど、私はあまり気持ち悪いものは見たくないねえ。
「地下室の悪夢」
 地下室の掃除の仕事を引き受けたが、光のない地下室では、突然変異したネズミが増殖していた。
 これは、かなり気持ちわるい。
「波が砕ける夜の海辺で」
 海辺でやるかたなく夜を過ごしてる若者たち、彼ら以外の人間はもしかしたら流感でほとんど滅びてしまったのかもしれない世界。
「やつらの出入口」
 金星から帰ってきた宇宙飛行士だが、指が尋常ではなく痒くなった。何かを宇宙から持ち帰ってしまったのかもしれない。
「人間圧搾機」
 クリーニング工場の機械が暴走をはじめ、人が巻き込まれる事故が続発する。はたして何かに呪われているのか。
 これは、わかりやすくて、スピーディーで傑作な短編。
「子取り鬼」
 立て続けに3人の幼いわが子を亡くした男の語る話。子どもにしか見えない「子取り鬼 Boogeyman」のしわざだという。
「灰色のかたまり」
 うちでビールを飲み続けてる親父に命令されてビールを買いにきた少年が語るところによれば、親父の姿は恐ろしいことになっているという。
「戦場」
 殺し屋のジョン・レンショウが仕事に成功して帰宅すると、荷物が送られてきていた。ターゲットであった玩具会社の役員からの報復。
「トラック」
 なぜかすべてのトラックが意志をもって、無人のまま走りまわる。理由の説明なんかなしに、そういう世界になっちゃってて、逆らう人間は轢き殺されちゃう。
 ドタバタだなあ、怖いという感じではない。
「やつらはときどき帰ってくる」
 幼いときに兄を殺されたという暗い過去をひきずってる高校教師。その犯人だった不良たちが、いま自分の目の前に生徒として現れる。
「呪われた村(ジェルサレムズ・ロット)」
 相続したか何かの理由で、急に田舎の村の邸に住むことになった男の書く手紙形式の話。その邸は不吉がられているんだが、どうやら先祖は悪魔を呼び出すことができたような。
 この話はよくわからんなあ。
コメント
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