many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

かわいい女

2013-07-18 21:27:53 | 読んだ本
レイモンド・チャンドラー/清水俊二訳 1959年 創元推理文庫版
本棚や押し入れにある古い文庫なんかのリストアップをしようと思うと、まだまだ探偵ものなんかもそこそこある。
これは、かの有名な私立探偵フィリップ・マーロウもの。持ってるのは1986年の53版。
ガキんときから、ホームズとか明智小五郎とかは読んだんだけど、ハードボイルドといわれるものは知らなかったんだよね。
「スペンサー」シリーズを先に読んで、ぢゃあ古典も読むかなって、そのころ手に取ったんだと思うけど。
『長いお別れ』が最初に読んだもので、そのあと順番忘れたけどポツポツ文庫になってるのだけ読んでった。
ほかの作者のものは大概ひとつくらいしか読んでないけど、チャンドラーは何冊か持ってる。やっぱ、なかではおもしろかったんだろう。
原題は「THE LITTLE SISTER」で、マーロウのところに、なけなしの少額のお金もって小柄な娘が、兄を探してくれと依頼にくる。
商売にはなんないんだが、妙な態度の裏にある何かに注意をひかれて、マーロウは引き受ける。
場所はハリウッドで、なんだかわかんない売人とか、もっと怖そうなギャングとか、映画スターや業界の関係者とかいろいろ登場してきて話が入り組んでくるんだが。
やっぱ、あんまりおもしろくないなあ。謎解き推理小説とかと違って、スッキリするものがないんだよね、私の単純な頭では。
だから、ついつい表現というか、字面としておもしろい部分にだけ気をひかれるような読みをしちゃう。
今回気に入った一例。
>彼女は大海の底から溺れた人魚を抱いてあがってきた男を見るような表情で私を見た。
もうひとつ、
>パイプに煙草をつめると、ゆっくりと火をつけてから部屋を出て、イギリス人が虎狩りから帰ってきたときのように悠々と階下へ降りて行った。
コメント
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