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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

盤上の夜

2014-06-11 20:30:39 | 読んだ本
宮内悠介 2014年4月 創元SF文庫版
最近読んだ短編集。
帯に日本SF大賞受賞ってあるけど、私のイメージするいわゆるSFって感じはしなかった。
ボードゲームを題材にした連作で、ゲームの勝敗とかってちまちましたことは問題ぢゃなく、ゲームの真理をきわめてくと、神の領域みたいなとこに近づいちゃうというあたりがテーマ。
盤上のゲームってのは、変化が無限にあるようにみえても、有限の組み合わせからできてるんで、人間の知恵もしくはコンピュータによる解析の結果、完全な答えが出ちゃうかも、ってあたりが、答えを知ることができない段階にいる立場から見て、未来の出来事はすべて予測可能って驚愕すべきことに直面させられちゃう、そのへんがSFなのかもしれない。
出てくる盤上遊戯は、順に、囲碁、チェッカー、麻雀、チャトランガ、将棋、また囲碁。
私の感想としては、麻雀のこと書いたやつが、秀逸。
「盤上の夜」
「人間の王」
「清められた卓」
「象を飛ばした王子」
「千年の虚空」
「原爆の局」
コメント
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