クリスティ/蕗沢忠枝訳 昭和35年 新潮文庫版
前回のホームズから推理小説つながり。
私の持ってるのは昭和55年の24刷なので、ホームズと同じころ読んだんだろう。
クリスティのポワロものは数冊しか読んでないんだけど、たしか私にとってはこれが最初だったと思う。
事件はタイトルのとおり、オリエント急行のなかで起きた殺人。
ポワロは、シリアでの事件を解決して、スタンブールで少し滞在しようかと思ってたところを、急いでロンドンに呼び戻されたんで、この列車に乗り合わせることになる。
被害者はアメリカ人の富豪なんだが、事前から身の危険を感じていて、いちどはポワロに護衛を依頼するんだけど、ポワロは「あなたの顔が気に入らんのです」と言って断る。失礼だなあ。
お話の筋書きは有名だろうから、あらためて詳しくは書かないが。
雪でストップした寝台列車という密室のなかで、何か所も刺されている被害者が見つかって、乗り合わせてた鉄道会社の重役の依頼で、ポワロが捜査をする。
ポワロは、同じ車両に乗っていた、国籍も年齢も身分もバラバラな、12人に順番に面接をする。
そのやりかたは、ポワロいわく
>(略)まず参考人を観て、その人柄を把握し、それに拠って十人十色の質問を発するのです
というもの。さらには、
>人間の心理は、尊重せねばね。
なんて言って、ある人物があの性格で短剣で何回もめった突きをすることはありえない、などといった断定もする。
そんなことを繰り返して、ひととおり証言をきいたあと、あたりまえだけど事件の真相に迫る。
ひとを観察して、あとは脳細胞をフル回転して考えれば、結論は出るだろうという進め方なんだが、実はこのへんが私がポワロものを好きにならなかった原因だといえる。
よくできたお芝居だなあという気はしたかもしれないけど。どうもできすぎてる感があって、好きになれなかったように思う。

どうでもいいけど、私の持ってる文庫本、本文のタイトルは「オリエント急行の殺人」なのに、カバーだけは「オリエント急行殺人事件」になっている。
これって、1974年の映画のタイトルである。
ずいぶん前にレンタルでビデオを観たと思う。イングリッド・バーグマンの印象しか残ってない。
前回のホームズから推理小説つながり。
私の持ってるのは昭和55年の24刷なので、ホームズと同じころ読んだんだろう。
クリスティのポワロものは数冊しか読んでないんだけど、たしか私にとってはこれが最初だったと思う。
事件はタイトルのとおり、オリエント急行のなかで起きた殺人。
ポワロは、シリアでの事件を解決して、スタンブールで少し滞在しようかと思ってたところを、急いでロンドンに呼び戻されたんで、この列車に乗り合わせることになる。
被害者はアメリカ人の富豪なんだが、事前から身の危険を感じていて、いちどはポワロに護衛を依頼するんだけど、ポワロは「あなたの顔が気に入らんのです」と言って断る。失礼だなあ。
お話の筋書きは有名だろうから、あらためて詳しくは書かないが。
雪でストップした寝台列車という密室のなかで、何か所も刺されている被害者が見つかって、乗り合わせてた鉄道会社の重役の依頼で、ポワロが捜査をする。
ポワロは、同じ車両に乗っていた、国籍も年齢も身分もバラバラな、12人に順番に面接をする。
そのやりかたは、ポワロいわく
>(略)まず参考人を観て、その人柄を把握し、それに拠って十人十色の質問を発するのです
というもの。さらには、
>人間の心理は、尊重せねばね。
なんて言って、ある人物があの性格で短剣で何回もめった突きをすることはありえない、などといった断定もする。
そんなことを繰り返して、ひととおり証言をきいたあと、あたりまえだけど事件の真相に迫る。
ひとを観察して、あとは脳細胞をフル回転して考えれば、結論は出るだろうという進め方なんだが、実はこのへんが私がポワロものを好きにならなかった原因だといえる。
よくできたお芝居だなあという気はしたかもしれないけど。どうもできすぎてる感があって、好きになれなかったように思う。

どうでもいいけど、私の持ってる文庫本、本文のタイトルは「オリエント急行の殺人」なのに、カバーだけは「オリエント急行殺人事件」になっている。
これって、1974年の映画のタイトルである。
ずいぶん前にレンタルでビデオを観たと思う。イングリッド・バーグマンの印象しか残ってない。