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好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

伊賀の影丸

2016-10-26 22:29:04 | マンガ
横山光輝 昭和44~51年 秋田書店サンデー・コミックス 全15巻
ことしの8月下旬に、古本のワゴンセールで、たまたま見つけた15巻セット。
(3巻だけ昭和61年で、あとは平成元年の版。)
一瞬どうしようかと迷ったが、えいやっと衝動買い。
名前は知ってたけど、全然読んだことなかったんだよねー、私が本格的にマンガ読みだすより前の時代だもん。
四方田犬彦の『日本の漫画への感謝』とかで興味もって、いつかは読まなくてはと気になってた。
ことしは、『忍者武芸帳』を読んだり、某映画専門的チャンネルで『仮面の忍者赤影』やってんのを観たりで、なんか古き良き忍者マンガ世界に近づきつつあったんだが、そういうところで見つけちゃったもんだから、読むっきゃないっしょ、影丸。
むかしほどマンガ読むの速くないし(時間がないのと、集中力がない)、ちょっと間あくと話忘れちゃって前の巻から読み直したりで、けっこう時間かかったけど、どうにか読み終えた。
さて、しばらくしたら、もう一回アタマから読み直してみるかと今は思っている。
なかみは言わずと知れた忍者マンガである。
時代は、第1巻の冒頭には「承応二年 十二月」とある、1653年?江戸時代、四代将軍家綱の世?
でも、あとのほうの巻で由比正雪が出てくるんだが、それって承応より前の慶安四年(1651年)のことだ、話は必ずしも時系列に沿って並べられてないようで。
それはいいんだけど、意外な感じがしたのは、主人公の影丸って、幕府公儀おん密とりしまり役の服部半蔵の配下である。
ってことは、いわゆる“幕府の犬”的な存在ってこと? 徳川政権に盾つくやつらを始末してくん? なんか意外。
私の勝手な思い込みでは、忍者ものって大概は反体制側の戦うヒーローみたいなイメージもってたから。権力者の鼻を明かすとか。
なんでだろ、猿飛佐助とかが真田幸村を助けて徳川と戦う、みたいなとこにイメージの原点があるからだろうか。
最後は負ける側で、いかに個人が天才でも、多勢に無勢というか、歴史の流れには勝てないというか、そういう時代劇像を私が勝手につくっちゃってるのかも。
ちなみに「仮面の忍者赤影」は、飛騨の忍者で、木下藤吉郎とか信長についてたという設定だった、テレビドラマでは。
影丸は、タイトルのとおり伊賀もので、その飛騨忍者たちと戦うエピソードもある。
で、その戦いがメインなんだが、どうでもいいけど、一読したところの私のもった印象としては、まあ、よくみんな戦って死んぢゃう話だな、ってとこか。
多彩な忍者が次々出てくるんだけど、忍者同士で団体戦みたいに戦ってくうちに、両陣営勝ったり負けたりで、片っ端から死んでってしまう。
生き残ってくのは主人公の影丸くらいで、せっかくつくった他のキャラクター、長持ちせずにもったいない、って思うくらい、私なんかは。
影丸の得意技は「木の葉」。木の葉が舞って、それに隠れたり、木の葉に取り囲まれた敵はしびれてしまったりする。理屈は抜きだ、ヒーローの必殺技なんだから。
・七つの影法師の巻 1~2巻
・半蔵暗殺帳の巻 2~3巻
・邪鬼秘帳の巻 3~4巻
・影丸旅日記の巻 5巻
・土蜘蛛五人衆の巻 6~7巻
・地獄谷金山の巻 7~8巻
・ムササビ 8巻
・若葉城の巻 9~10巻
・由比正雪の巻 11~13巻
・闇一族の巻 14~15巻

※10月27日付記
それにしても、マンガ置いとく本棚が足んなくなってしまった、困ったなあ。
コメント
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