アラン・ガーナー作/芦川長三郎訳 昭和46年 評論社
わけあって3月から4週間ほど、生まれ育った家に帰って寝泊りしてたんだが。
たいがいの本は以前から機会あるたびに引き上げてたんで、今回ひまなときに読む本なんかはわざわざ持ってったんだけど。
掃除がてら押し入れを開けてごそごそやってたら、この児童書を見つけた。
原題「THE WEIRDSTONE OF BRISINGAMEN」は、1960年イギリスの作品。
オールダリーって村に来たコリンとスーザンという兄妹が、その地に伝わる伝説の争いに巻き込まれる、魔法使い系のおはなし。
暗黒の王と遠い未来に戦うために、銀の甲冑に身をかためた140人の騎士が魔法で眠らされてるんだけど、その秘密の鍵である宝石がその昔失われてしまった。
それがめぐりめぐってスーザンの手首の腕輪に受け継がれてるんだが、この土地を訪れたところで悪の一味に見つかって奪われてしまう。
絶望する善い魔法使いキャデリンのためにも、勇気ある兄妹はそれを取り返して、そのあと味方になってくれるのは小人のフェノディリーと、おなじくデュラスロー。
敵は、小鬼みたいなスヴァートとか、トロールの女巨人マラとか、怪物をつかってくるんだけど、あんまり魔法つかっての華々しい戦いとかにはなんない。
子どもと小人しか通れないような地下の洞窟の抜け道を進むところが、むかし読んだときも印象に残ったけど、周りも見えないなかで手探りで水の中にまで潜んなきゃいけないって描写が、なんかヤだよね、窒息とかのきらいな私には。