many books 参考文献

好きな本とかについて、ちょこちょこっと書く場所です。蔵書整理の見通しないまま、特にきっかけもなく08年12月ブログ開始。

事件屋稼業

2024-11-13 19:59:42 | マンガ
関川夏央 & 谷口ジロー 1981年 双葉社
「新・事件屋稼業」 1~5巻 昭和58年~平成6年 日本文芸社
これは今年5月の古本まつりで、6冊セットで買ったマンガ。
けっこう迷った、買おうか見送ろうか、どうしようかと。
(ちょっと値段が高かったってのもある。)
私が「アクション」を読んでた当時、この作者コンビは「『坊っちゃん』の時代」をやってたんだけど、このマンガのタイトルは知ってた(広告があるから?)、でも読まずにずっと来ちゃったんで、すごく気になった。
(ちなみにタイトルの事件屋稼業って、チャンドラーの小説だよねえ、Trouble is my business って。)
で、まあ勢いで、えいやと買ってしまった、古い本を揃いで手に入れる機会って、なかなか無かったりするからねえ。
そのあと、例によって買って安心してしまって、しばらく積んどいたんだけど、夏が終わってからようやくボチボチ読んだ。
主人公は私立探偵の深町丈太郎、1948年生まれで物語の開始時には32歳で、いつまでも若くないとか既に言われてっけど、最後には47歳になってる、ちゃんとトシとってく。
探偵事務所の場所は、歯科医院に間借りしてるかたちで、横浜のどっか山下公園とかに近いエリアっぽい、いいっすね、昭和のころにはそんなにキレイなイメージの街ってわけでもなかったし。
探偵ものなんで、まいど何か依頼が持ち込まれて、かと言って名探偵ものぢゃないんで不可能犯罪とか怪盗とかぢゃなく、人探しとか現実的な地味なやつだったりすんだけど、まあそれらを解決してく。
ときどき、アブナイ裏社会と関わってしまうこともあり、意外と銃撃戦なんかする頻度は多くて、そこは古き良きテレビドラマに近いようなものあるかも。
暴力団のえらいひととも友だちなのはいいとして、地元警察の悪徳刑事なんかにあれこれせびられたりしながら、稼業をしのいでくさまが描かれてんのが何かおもしろい。
1970年に外科医と結婚して、翌年には娘が生まれたけど、1976年には離婚と、やたら詳細な設定あるけど、元妻には未練たらたら、娘に月2回会えるのはけっこう楽しみとか、そういうのも物語をおもしろくしてる要素ではある。
うん、読んでくうちにだんだんおもしろくなってくるな、これ。
最初のほうは、ちょっと設定凝りすぎっていうか、力入りすぎてるような印象受けるんだけど、3冊め(「新・事件屋稼業2」)くらいからが、いい感じになってくる気がする。それぞれの登場人物も自然に動きだしているというか、そんな感じ。
谷口ジローの画も、そのへんからが、すごく見やすい(私の知ってる画ってことかな?)ような気がする。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 天使と宇宙船 | トップ | 世界短編傑作集4 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

マンガ」カテゴリの最新記事