三宅一郎 昭和60年 創文社
ちょうど一年ほど前に、ひさしぶりに学生んときの仲間のあつまりに出たのを機会に、そのころ勉強してたものをいくつか押入れの段ボール箱からひっぱりだしてきたんだが。
これもそのひとつ、長く放っておいたせいで、函なんて変色しちゃってましたけど。
なかみはキレイなもんです、キレイすぎて、読んでないんぢゃないかページ開いてないんぢゃないかと思うくらい。
実際、読んだ記憶がないんだよね、なにに使ったかわからないし、課題を課せられたおぼえもない。
さらに、たいがいの本は発掘したついでに読み返すことにしてんだけど、さすがに今回これは読んでないし、だって難しそうなんだもん。
>本書の目的は、戦後日本の政党支持の特性とそれを支える社会的、心理的要因を全国調査データに基づいて分析し、有権者の意識の中の政党の状況を明らかにするにある.(p.5)
って「序」にあるとおり、なかみはそういう本です、タイトルそのまんま。
で、まちがいないのは、当時、日本政治の統計による分析するんだったらこれ読まなきゃ始まらない、って存在だったことは確か。
それにしても、本書のなかでよくとりあげられる調査データは、ミシガン大学日本研究所による1967年衆議院選挙調査(ミシガン調査)と、日米5名の政治学者による1976年衆議院選挙調査(JABISS調査)ってことなんだけど、アメリカの手を借りなければそういう調査分析できてなかったのかねってのが、日本政治学の遅れというか悲しいとこなのでは。
研究者が自由に分析できるデータがほとんど公開されていなかったという嘆きもあるけど、いまはなんでも公開されてると、去年のあつまりのときに聞いた、どこにあるのか見てみたことはないけど。
自分でデータ集めなくてよくて、ガチャガチャ計算だけしてればいいんだったら、ちょっとやってみたい気もしないでもない。(追い込まれなければやらないくせに…)
コンテンツは以下のとおり。
第1章 政党支持と社会構造・国際環境の変動
第2章 政党支持の類型とその特性
第3章 政党支持の変動と支持の幅
第4章 政党支持の社会化過程
第5章 政党支持と職業利益
第6章 「保守-革新」イデオロギーと態度空間
第7章 政策争点・政党の政策イメージ・政党選択
第8章 政党支持強度の消長
…それにしても、どうしてこういう本て、高いんだろうね。
函にある当時の定価は7,500円だよ。(消費税導入前w)
学生にとったら、それだけのカネあったらキャンパス近くでラーメン何杯食えるんだって話だ、当時の「小ダブル」は370円だったから20杯か。
(学問をそういうところと比較するな!?)