T.REXの歌は、今も歌い継がれている。
映画でも、CMでも。
でも、当時の熱狂を知る人は、我々世代以上だろう。
我々世代が、洋楽に興味を持ち出した時代、その頂点にいたのが、T.REXだった。
シナトラ(40's)→プレスリー(50's)→ビートルズ(60''s)→T.REX(70's?)とまで言われていた。
リンゴの裏書があったからかもしれないが。
グラムロックの旗手として君臨していたのだが、いつも間にかパンクなどに飲み込まれて消えた。
本書は、T.REXを、様々な観点から、様々なバックグラウンドを持つ人が語ってくれている。
すばらしい1冊と思うし、世界的に見ても、日英でのみ?人気のあったT.REXをこれだけ、親身に評論している本はないのではないか。
それぞれの評論が、様々な切り口からのもので、バラエティに富んでいて飽きない、面白い。
アルバム主体から、シングル中心の世界に戻したというのもなるほどと思う。
私は、シングルが絶大なる人気を誇り、エアチェックで間に合ったため、アルバムは買わなかった(ごめん)。
ボランの名前は、ボブ・ディランからという説もあるそうで、確かにとも思う。
とにかくノリが素晴らしい曲を連発したのだが、大失速し、29歳で交通事故で亡くなられた。
デヴィッドボウイと比較されることが多いが、残念ながら、ボウイのように、脱皮できなかった。
T.REXに、伸びしろはなかったのかもしれない。
逆にそれがロッカーらしいとも。
T.REXが大好きだけど、あんまり知らない私みたいな人にうってつけの本。