本書は、本屋で見つけた。
著者の経歴を見て、やや不安があったが、読んでみると的中。
新説とあるが、基本的には、古事記、日本書紀の記載を丸呑みした上で、中国の書、日本の他の書、他の考古学発見を紐付けしているが、我田引水的な記載が多く、科学的な書とは、いい難い。
稗田阿礼がチベット人と言い切ったり、ヤマトタケルが成敗したと言われる温羅(うら)を馬韓王の末裔と言い切ったり。
孔子が日本に滞在していたり、卑弥呼は、タブラツヒメであり、神功皇后に征伐されて、福岡県みやま市瀬高町に葬られている。
とにかく突っ込みところ”満載”というか、”ばかり”の本なのである。
古事記、日本書紀の通りとすると、天皇家のスタートは、遥か昔に遡ることになるが、その証拠が残っていないのは、すべて鉄製だったから朽ちて残らなかったと断じる。そもそも鉄が生まれたのはいつ?
古事記、日本書紀の最大公約数だから、登場人物も限りなく多く、索引をつけていただきたいぐらい。
ということで、読み物としては、楽しめた?