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ユニクロの手法

2011-09-11 22:25:51 | 11期生のブログリレー

 皆さん、今晩は。才村です。

前回、ユニクロの柳井社長を取り上げましたが、引き続きユニクロネタを続けたいと思います。

 ユニクロの手法で面白いと思った点を取り上げます。

 

1.ユニクロが地方企業だったころ、ロードサイドの限られた小商圏では顧客のセグメント化は不適当であり、老若男女のすべてに扉を開いていた。

 

⇒紳士服専門店のころは、男性サラリーマンのセグメントを狙っていたのでしょうが、近隣の青山商事に先行されてカジュアルウェアを選択してからは、全階層を標的顧客としたということです。

診断士の学習では「中小企業は集中戦略、ニッチ戦略を取るべし」と教わりますが、業種・業態にとって一番ふさわしいマーケティング戦略を提案できる必要があります。製造業ではプル型のトヨタ生産方式が最良とよく言われますが、生産量が大きく変動している企業では各工程での在庫量のコントロールができず、プル型はうまく行かないようです。

 

2.日本人の熟年縫製技術者からなる「匠チーム」を中国の生産現場に張り付けて、品質改善指導に当たらせている。

 

⇒円高で日本から縫製産業が海外移転し、衣類の製造国表示が中国製やベトナム製、バングラデシュ製になったのがもう何年前からか分からなくなってしまいました。以前知った、韓国の半導体製造工場に日本の半導体企業出身熟年技術者が指導に行っているという話と同じです。円高により国内で活躍の場がなくなっても、海外では仕事があるということであり、製造業を目指す診断士も同じかもしれません。

最近は、円高とウォン安を利用して、半導体生産設備の保守部品を半導体ファウンドリー企業が多い韓国から輸入している日本の中小商社とか、自社技術を用いて韓国で生産し、アジアや欧州に輸出して利益を得ている日本の中小メーカーがあります(この分野の仲介で金氏という知り合いの韓国系中小企業診断士の方が活躍しています)。私も円高メリットを享受できるビジネスモデルを考案できるよう、診断士として頭を柔らかくしておきたいと思っています。なお、日経9月9日経済教室でも、中小企業が海外に技術移転し投資利益を得ることに言及していました。

 

3.単品ごとに販売進行を週サイクルで検証して、売上ピーク週の前週にチラシと連動した期間限定値引きキャンペーンを仕掛けて、消化率を伸ばしている。きめ細かい店舗間移動も行っている。また、同時に計画と実績を毎週照合して、売り上げに応じて生産して行く仕組みを品番ごとに作っている。

 

⇒ユニクロは製造業、小売業のありたい姿をそのまま実現しているようです。製造業では在庫を持たないよう見込生産の受注生産化が主張されていますが、ユニクロは見込生産の管理ポイントである「需要予測の精度向上」を徹底した市場調査で行い、大量生産した商品をGlobal-ERPを用いたSCMで制御しつつ、売れるときに目一杯売るという戦略です。消費者としても「期間限定値引き」とあれば、今のうちに買っておこうとなりがちです。

他方、8月に2,3回、ある公共施設で地デジ相談員が3人座っていましたが、相談している人を全く見かけませんでした。7月24日のアナログ放送終了以前に画面には注意書きが出ていたし、終了当日にはTVが映らなくなっているので、7月中にはアナログテレビ所有者もデジタル放送を見られるように対策していたはずです。PDかPDCまでしか回っていない、決めた仕事は需要がなくても簡単に中止しないお役所仕事だなと思いました。

コメント (1)
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