東京都中小企業診断士協会中央支部認定!「稼げる ! プロコン育成塾」ブログ

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条件付きフライトとリスク回避

2011-09-22 22:00:10 | 塾長からのメッセージ

鴨志田@塾長です。

久しぶりの発信です。

台風一過の秋晴れ....と言いたいところですが、夕方から、また雨模様の1日でしたね。

今日は、3日ぶりに帰宅しました。

今週から、秋の出張行脚が始まりました。

しょっぱなは高知県からスタート。19日月曜日、16時、羽田空港到着。

16時50分発の高知行は、「高知空港視界不良のため、着陸できないときは羽田に引き返します」の条件つきフライトの表示。

・・・・皆さんなら、乗りますか?

条件つきフライトの95%は着陸すると思いますが、残りの5%、万が一羽田に戻ったら翌日の研修の仕事に穴をあけることになる.....このリスクをどう受け止めるかです。

羽田空港から、祝日にも関わらずお客さんの携帯に電話。お客様は「先生さえいらしていただければ、明日の研修は予定どおり行えます」と。

最終の決断は、私の方に委ねられたのです。

リスクを回避する手段があるのに、回避せずに、仕事に穴をあけること、これは、プロとしてやってはならないこと....私がこの育成塾の1期生として学んでいたときに、今は他界された亡き長谷川和正先生(育成塾の発起人の先生)から教わったことでした。その時の話は、九州で台風が来て、次の出張地名古屋への移動が危ぶまれたとき、銀行に行って、20万円(だったと思います)の現金をおろして、いざとなったら、タクシーで行くつもだったと....。

=====

結局、私も、羽田空港で、航空券をキャンセルして、陸路、高知を目指すことを「覚悟」しました。

幸い、岡山から最終の高知行特急「南風」に間に合うのでこれなら確実に移動できます。高知到着午前0時3分。 

=====

岡山を21時38分に発車。23時半を廻り、あと、もう少しで高知...というときに、社内で急病人が発生しました。3両しかない車内を車掌が走って何度も往復していたので、ただ事ではないな!とすぐに思いました。

山の中の駅「大杉」で停車し、救急車を待つことになりました。

さらにその後、大雨で徐行運転、高知駅に到着したのは、午前1時。

=====

翌日、朝9時~16時50分まで講義をして、今度は、17時13分発、岡山行の特急「南風」に飛び乗りました。今夜中に大船のホテルに入らないと....翌日の講義に穴をあけてしまいます。帰りの便は、台風でもっとリスクがあると予測し、羽田空港ですべてキャンセルして陸路に変更していたのです。

案の定、航空便は、いずれも、羽田から「条件つきフライト」で飛び立った飛行機が無事、着陸したら帰ることができるという、ぎりぎりまで保障されない状況でした。飛ばないと分かった時点では、翌日朝までに東京にもどる手段はもうありません。確実に戻るには列車を選択するしかなかったのです。

午後には、高知県内では、すでに西側の鉄道は運休になっていました。なんとか、東側はまだ運行していて、幸いにも、特急は、5分ほどの遅れで、岡山に到着。

東海道新幹線に乗り継ぎ、順調に予定どおり午前0時、次の出張地の大船に到着しました。

私が乗ってきた「南風」は、折り返し高知行になる列車だったのですが、岡山に到着した直後、大雨のため運行は見合わせに! ぎりぎり、高知(四国)から脱出できた!という思いでした。

=====

結論からいえば、往復とも、飛行機は飛んでいました。でも、それを選択するということは、リスクを伴うことを意味しています。

プロは、どんな場合でも、代替手段があるときは、遠回りしても、リスクのない移動手段を選ばなければならないと思います。研修講師という仕事、ピンチヒッターはいません。一度、仕事に穴をあけると、以降の信用にかかわります。

お客様に安心していただくこと、これも仕事を継続していくうえでは、大切なことですね。

でも、今週を振り返ると、私はラッキーだったと思います。

この台風の中、穴をあけずに、毎日、講義を続けることができたからです。

さらに、昨夜の交通マヒのときは、1駅隣のホテルに滞在していたので、移動の負担はほとんどありませんでした。台風で、交通機関がマヒしたときに、同じお客様の仕事が2日間連続であったことはとてもラッキーだったとしか言いようがありません。電車が動くまで、ずっと、講師控室で仕事をさせていただいていたので、特段の不自由もなく、過ごしていました。

強運、これも、プロとして大事な要素ですね。

※ちなみに高知空港では、先週の金曜日、伊丹空港から来た飛行機が着陸できず引き返したことがあり、その日の講師は、大阪に返れずにもう1泊したとのことでした。

※過去の経験から
青森、金沢、福岡...いずれも、欠航や条件付きになったため、土壇場で陸路に変更をした経験があります。金沢のときは、やはり強風のため列車が遅れて夜中の1時過ぎに到着しました。

皆さんも、日頃からリスク回避を意識していきましょう。

 

 

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3分でわかる(?)、テレビ局を作る仕事(ちょっと主観的?)

2011-09-22 09:27:40 | 11期生のブログリレー

こんにちは、矢本です。

 

さて、私は3年前からプロコンですが、未だ「稼げる!」の形容詞はついておりません(笑)。

 

・・・・特に20089月のリーマンショック以降さっぱり・・・。自分も努力不足でしたが・・・。 

でも、テレビ業界のお仕事をしていたという言い訳もあります。

 

テレビ業界は、企業の広告宣伝費や個人の視聴料(有料放送など)が収入の中心ですので、

特にこの数年不景気で収入が激減、赤字会社も多いのです。外注費を半分に減らした会社もあります。

  

さて、私はこんな業界で、テレビ局開設の業務(テレビ局を作る仕事)を請負っています。

いまも、来年のBS放送や携帯電話放送局の設立に向けて、プロジェクトのマネジメントをしています。

 

仕事の話をすると、だいたい

  

「テレビ局を作るって、一体何をやっているの?」

「そんなに沢山テレビ局あったっけ?」

 

などと聞かれますので、今日の記事のネタにしました。 ・・・興味ない人にはごめんなさいね。

 

 

1.テレビ局って沢山あるのか?

 

テレビ局と言われるのは、地上波(196社)、BSCSテレビ(中に入っているチャンネル含めて127社)、

 CATV局(311社)など、多くはありませんが、まあまあの数です。

 

多くの人にコンテンツを届けたい!という思いで設立したのはよいのですが、

ネットや携帯によるテレビ離れは進み、不景気での収入激減もあって、経営は苦しいところが多いです。

 

 

2.テレビ局を作る仕事は沢山あるのか?

 

テレビ局が増えるタイミングが決まっているので沢山はありません。

総務省から電波が割り当てられる時期がありますので、そのタイミングで申請する事になります。

ちなみに、今年秋から来年にかけてBS局は13チャンネル位増えます。携帯電話放送(ワンセグではない)も始めます。

だから私も今年は仕事をもらえたという状況です。

 

 

3.具体的に何をしているのか?  

 

(1)認可申請・・・事業計画の膨大な根拠!

 

まず、株主と一緒に会社設立の事業計画を作って(出資者は大企業のため調整も大変)、

ステイクホルダーに説明して承認を受けるところは普通の新規事業と同じです。

 

大きく違うところは、公共の電波を利用するので、事業認可が必要になるところにあります。

 

事業計画の根拠として、需要予測、収支見込み、会社の構成(人事・資本構成など含む)などについて、

かなり詳細な根拠資料を用意しなくてはなりません。だいたいキングファイル2冊!くらい根拠を準備します。 

 

そして何度も省庁に足を運んで説明します。

省庁の担当者(若い係長クラスの方)が省内に説明して回るので、情報インプット&理論武装してもらう必要があるためです。

 これが結構手間がかかるんです(笑)。

 

よその会社の情報をインプットして説明して回る担当者の方もホントに大変です。歯がゆい思いもあるでしょう。

・・・でも、「ビジネスの勉強になります」とか言ってくれるので(お世辞ですが)、頭がさがります。

 

もちろんいくら緻密でロジカルな計画を立てても、そのとおり物事が進むわけではありません(笑)。

 

 

(2)開局準備・・・・複雑な人的作業の外向けマネジメント

 

さて、その後は早速事業の準備に入ります。会社設立の準備は他の業界でも多分同じでしょう。 

でも実務の準備はかなり特殊な人的作業のオンパレードです。

 

放送のオペレーション設計、スタッフ採用・業務教育、番組準備(制作だけではなく購入も)、

広告会社への説明(営業活動依頼)、CMの値決め、視聴料の設定、業務オペレーションフロー作成、

業務マニュアル作成、放送審査委員会の組織、広報ツールの作成・・・・。 

小さなテレビ局でも、挙げられる作業項目は1000くらい。

 

新規設立の場合は、幹部クラスは育っていないし、人材もすぐには集まらないので、

プロジェクトマネージャーが1人でマネジメントすることが多いのです。手間はかかるし神経は使います。

 

また、放送事業は外部関係者が非常に多い業界なので

(親会社、クライアント、制作会社、番組購入元、広告会社、人事派遣会社・・・・)、

プロマネの仕事はプロジェクト内部ではなくて、外部調整という外向き仕事になるのもその特徴です。

コミュニケーション・マネジメントはとても大切です(自分はどうなんだろう・・?)

 

 

(3)事業開始後の支援・・・・いきなりPDCA高速回転!

 

事業開始後にも、業務フローやシステムを効率良くしたり、番組の追加購入をしたり、

CMや通販番組の単価を変更したり、軌道に乗るまで多くのお仕事があります。

 

多くのチャンネルがあるので、開局後すぐに視聴者に興味をもってもらって、

早く特徴をアピールしてリピート視聴してもらうことが(差別化)、勝負の分かれ目です。

 

だからスタート直後のPDCA高速回転が命!

 

番組はじめてすぐでも、視聴率の低い番組やスポンサーの付きにくい番組はすぐに移動・中止します。 

特に小さなテレビ局はとても頻繁です。

 

それに、収入確保が困難なら、単価のよい通販番組も頼りにします(5倍-10倍の単価になることも!)

・・・・・だからテレビショッピング番組がこんなに増えているんですけどね(笑)。

 

 

4.儲かるの?

 

儲けていたら・・・稼げるプロコン塾でこの記事を書いていないかも知れません(笑)。

私の言い訳は冒頭に書きましたが、業界の収入は大幅減なので、プロジェクトマネージャー予算も高くありません。

以前と同じ仕事をしても値段が半分、注文の数も半分・・・・私が中小企業診断士になった大きな理由です。

 

 

5.ビジネスの展望は? 

 

業界全体では、チャンネルが多くなってCM収入が下がる、だから通販番組多くなる、

ネットに押されて毎年収入が減少、こんな感じのちょっと苦しい業界です。

地上波キー局と呼ばれる大手以外は、ニッチャーである専門チャンネルでないと難しいと思っています。

  

でも・・・働いている人たちは、みんなやりがいを持っていて、明るい人が多い業界です。

挨拶はしっかりしているし、いつも笑顔だし。・・・・こんなところは気に入っています。

 

 

個人的には、これからは広い市場でビジネスしたいので、プロコン塾で頑張って参ります。 

みなさん宜しくお願いいたします。(長文お付き合いありがとうございました)。

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