11期生第1号、小山誠一郎です。
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診断士2次試験において、大企業に抗する中小の基本戦略は、
・自社独自の強みを生かし
・大手の狙わないところを
・限られた資源を集中して
勝負をする、というもの。
「弱者は限られた資本を、限られたセグメントに集中投下だ!」
それしかないと理解していました。
実際もそうだと思っていました。
つい先日までは・・
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自動販売機。
多くの場合、1台について1飲料メーカーの商品が置かれています。
東京でよく見かけるのは、
コカコーラ、サントリー、アサヒ、伊藤園、キリン、JT、etc。
先日まで地方に滞在し気付いたのは、
自販機のドミナント戦略でした。
東海地方のある都市では、上述のいずれでも無い某●社が
コカコーラと並んで圧倒的な占有率を占めています。
お茶の銘柄にそれほどコダワリの無い飲料浮遊層の私は、
同一商品を飲み続けるのは苦手。
そこで、自分の味覚を退屈させない行動をとります。
「オフィスには●のお茶しかないからな、駅で買っておこう」
(駅も●が)
「なら、ターミナル駅で買って行こう」
(ターミナル駅も●だけ)
「それじゃ、オフィス周りの自販機に」
(近所も●ばかり)
そして仕方なく飲み続けた結果、
わずか2ヶ月で無意識のうちに●社商品を避ける体質となりました。
周りの方もみな同様に。
地方滞在が明けた今は、東京でヨリドリミドリの日々を謳歌しています。
●社はれっきとした東証一部上場の大企業。
しかしながら、売上の9割を自販機に集中するニッチ戦略です。
しかも、東京の自販機や店頭では殆ど見かけません。
・限られた資源を、限られたセグメントに集中投下すべきである
・といいつつ、やり過ぎるとお客に飽きられ逃げてしまう
アクセルとブレーキの微妙な按配。
経営者の方々の悩みは、尽きないはずですね。。
(注)
今回の事例は、
・小額の嗜好品であり、購買する側が浮気しやすい
・購入方法を制限された環境にある
・他地域から一時流入した購買者である
点が特徴です。