こんにちは、13期生の服部伸一です。
あっと言う間に3月になりました。
私は30歳の頃からずっと花粉症に悩まされています(春に飛騨へ温泉旅行に行き発症したという・・・)。
日本気象協会によれば、今年のスギ花粉のピークは3月上旬~中旬と、まさにこれからです。
例年に比べれば今年の飛散量は少ないとは言いますが、まだしばらくマスクは手放せないですね。
■IT業界に迫る「2015年問題」
先日、少し気になる特集記事が掲載されていることから2/6号の「日経コンピュータ」を購入しました。
その特集記事とは「悪弊を断つ」というものです。
記事の中には「2015年問題」という言葉がありました。これは、
①リーマンショックや東日本大震災で凍結していたプロジェクトの再始動に伴う企業のIT投資増大に伴い、現在IT受託が増加している
②今後2014年~15年にかけて、金融・公共系の大規模プロジェクトが立ち上がり、さらにIT受託の需要は高まる
(みずほ銀行のシステム刷新、マイナンバー、かんぽ生命保険、電力会社の送配電分離、など)
③そのため2015年にはIT技術者不足がピークになるが、その後のIT受託激減によりIT業界の淘汰が始まる
というものです。
■何が「問題」か
「2015年問題」では技術者不足が深刻化しますが、そうなると何が起きると予想されるのか。
①長時間残業、下請け構造の多重化、二重派遣といった従来の「悪弊」で対応する”悪徳”企業が増える可能性がある
②「即席」技術者の投入により、IT業界の技術者の質や開発品質が低下する可能性がある
③改善してきたはずのIT業界の「ブラック化」が進行し、業界の魅力が下がる(技術者不足が加速する)可能性がある
そして「宴の後」の業界淘汰がどのように進んでいくのかも気になります。
■こういう問題は今までにもあった
こういう「問題」とされる事象は、考えてみれば今に始まったことではありません。
・2000年問題(コンピュータの誤動作の懸念)
・2007年・2012年問題(団塊世代の大量退職)
ただし話題になった割には、どちらかというと「オオカミが来るぞ!と叫ばれていたが来なかった」という感じでした。
今度こそは本当に「問題」が発生するのかも知れません。
むしろ発生することで、潜伏しているIT業界の「悪弊」が以前(偽装請負)のように顕在化すれば、それも業界には必要なことなのかも知れません。
■大切なのは「その後」
「2015年問題」後、下請け構造の下位に位置する中小IT業は受託の仕事が激減すると予想されています。
それは業界の「ピラミッド構造」から抜け出て、新たな自社の「生存領域」を創造する絶好の機会にもなると思います。
あと2年、一時的な好況に浮かれ忙殺されるだけではなく、"Day after Tomorrow"に向けて企業も技術者も今からでも準備をする必要があります。
■追伸
私も「仕事が忙しい」を言い訳にして「自己イノベーション」への取り組みを怠っていてはいけませんね・・・(反省)