皆さま
中小企業診断士の林です。今日は、育成塾で皆さん学びに励んでいることと思います。育成塾も残りあと少なくなってきましたので、ラストスパートで皆さんぜひ頑張って欲しい思います。
一昨日、仙台へ出張に行ってきました。仙台といえば「牛タン」。ということで、昼前に仙台に到着してすぐ、仙台牛タンで有名な「利久」本店に行きました。「利久」は最近では首都圏のほうでもよく見かけます。
「極定食」の牛タンは格別です。昼食にもかかわらず、ちょっと奮発して2100円の4枚切りの極(きわみ)牛タン定食をいただきました。
仙台は年に1回ぐらい出張に行っていますが、そのたびに牛タン定食を食べて思うのが、仙台牛タンは焼肉屋の牛タンと違って厚みがあってとても柔らかく美味しいということです。
仙台で牛タンが有名なのはてっきり高級牛で有名な仙台牛が用いられているかと思いきや、むしろ米国産牛が多く使われているとのこと。
仙台牛タンのもともとの発祥は、戦後に牛肉を好んで食していた駐留米軍が残したタンを使って牛タン焼きの店を仙台に開店したことが始まりだそうです。そして、仙台で牛タンを出す店が少しずつ増え、肉厚があるにもかかわらず脂肪分が少なく柔らかくヘルシーな牛タンが仙台に出張にくるサラリーマンや旅行客に知られるところになり、マスコミの多くが取り上げたこともあって広まっていったようです。そして、1990年頃の牛肉の輸入自由化で安い外国産の牛肉が多く輸入されてくると、仙台市内に牛タンの店がどんどん増え、牛タンといえば仙台、仙台といえば牛タンと言われるまでになったとのことです。
最近は、地産地消と言われますが、食の文化の発祥や広がりというものはこうしてみると不思議なものですね。なにがきっかけで広がるかというのは偶発性によるのかと思われますが、やはり仙台牛タンを実際に食して感じるのが、意外性や期待を超える感動というものです。これまで、仙台でいろいろな牛タン屋に行きましたが、どの店に行っても美味しさに舌をうつことばかりです。
地域として食の文化を発信、普及していくために、個店一つ一つが努力しているとともに、行政や団体など含めて地域一丸となって努力していることもあるのだと思います。いずれにせよ、日本の食の文化を支えているのが、中小企業の多くを占める飲食店であることを思うと、この業界で頑張っている人たちを応援せずにはいられません。
日本各地で頑張っている多くの飲食店の人たちには、仙台牛タンのように、お客さんを意外性や感動でびっくりさせるような食文化をどんどん発信していってほしいと思います。まさに、日本の食文化は世界に誇れるものだと思います。