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競合は誰か?

2014-11-10 12:43:01 | 14期生のブログリレー

こんにちは、14期生の加藤敏幸です。

本日は、第6周目のブログリレーになります。

最後までお付き合いいただければ、幸いです。

 

 

仕事帰りに「ちょい飲み」したい気分になること、ありますよね(私だけですかね)。

では、世の中にはどれくらい選択肢があると思いますか?

 

すぐに思い浮かぶのは、「居酒屋」です。でも、「ちょっと飲みに行きたい」のであれば、「居酒屋」は選択肢の一つにすぎないのが今の世の中です。今や、「ラーメン店」「ハンバーガー店」も選択肢になるのです。

 

「ラーメン店」では長崎ちゃんぽんのリンガーハットや日高屋

「ハンバーガー店」ではR・ベッカーズ

 

などがあるのです。ちなみに、R・ベッカーズとは、JR東日本のグループ会社、ジェイアール東日本フードビジネが展開する、JRの駅にあるハンバーガーショップです。駅ナカの便利な場所にあるので、利用される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

R・ベッカーズとリンガーハットは、日経MJで次のように紹介されています。

 

■R・ベッカーズ(2014年4月7日付け日経MJ(15面)より)

・夜間はソーセージなどのつまみ類やアルコールが充実した「ちょい飲み仕様」に切り替わる。来店客の多くは、ビールやワインを1~2杯飲んで店を出て行く。客単価は1,000円程度だ。

 

・これまでの「ベッカーズ」では、夜間の客は学生や女性が大半であった。しかし、今や仕事帰りの会社員で溢れている。

 

■リンガーハット(2013年11月18日付け日経MJ(19面)より)

・駅前に立地する店舗を中心にサイドメニューを充実させて、仕事帰りの会社員の「ちょい飲み」需要を取り込んでいる。

 

・午後3時以降はサイドメニューやアルコールを充実させ、午前4時まで居酒屋メニューで営業する。客単価は昼600円程度、夜1,200円程度を見込んでいる。

 

売り手は、競合を「業種業態」で考えてしまいがちです。でも、お客様は、ラーメン店やハンバーガー店も選択肢に入れて「さて、どこに行こうか?」、と考えるわけです。したがって、「業種業態」で事業を考えると、異業種に足元をすくわれるご時世なのでしょうね。

 

参考までに、「居酒屋・ビヤホール等」の市場規模として以下のデータが公表されています。

 

1992  14,629億円

2002  11,473億円

2012  9,780億円

 

(公益財団法人 食の安全・安心財団)

 http://www.anan-zaidan.or.jp/data/index.html

 http://www.anan-zaidan.or.jp/data/2013-1-1.pdf

 

このように、居酒屋市場はかなり縮小していることがわかります。20年前から比べると3割以上減っています。

 

ただし、この数字を見て、「日本は人口減少社会に入っているからなぁ」「最近は若者のアルコール離れが進んでいるからなぁ」、などと考えるのはちょっと早計だと思うのです。もしかすると、「夜にちょっと飲む」需要はそれほど減っておらず、ラーメン店やハンバーガー店など他業種にシフトしただけかもしれませんからね。

 

ではどうするか。

誰が競合になって誰が競合にならないかという「戦場の範囲」を「お客様の価値(=ベネフィット)」で決めて、その戦場にけるお客様の満足度を高めていけばよい、というのはいかがでしょうか。

 

・自社の戦場はどこか?

・自社はお客様に具体的にどんな嬉しさを提供する何屋なのか?

 

とても厳しい競争環境に晒されている企業を支援する経営コンサルタントという仕事に、さらに魅力を感じる今日この頃です。

コメント (4)
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