こんにちは、稼プロ! 20期生の星野学です。
今回は、『言志四録(げんししろく)』という本について書きたいと思います。
言志四緑とは、江戸時代末期に学界の最高権威だった佐藤一斉が、学問に対する考え方を記した書籍です。言志録、言志後録(げんしこうろく)、言志晩録(げんしばんろく)、言志耊録(げんしてつろく)の4つから構成されています。
私は本書を読んで、学問とは知識を覚えるだけでなく、人格を磨き、行動することが大事だと感じました。そのように感じた条文を2つご紹介します。
①言志録・第144条
言志録・第144条に、「博覧強記(はくらんきょうき)は聡明の横(おう)なり。精義入神(せいぎにゅうしん)は聡明の竪(じゅ)なり。」とあります。
編訳は「博覧強記は人を聡明にする横の学問であり、深く道理を探求して奥義をわきまえることは、人格を磨き上げる縦の学問である。」となります。
学問は知識を覚えるだけではなく、人格を磨くことも大切だということです。たしかに、知識は使う人間によって良くも悪くもなります。その差は、人格によるものだといえます。私は、この一文に出会う前は、学問は知識を覚えるという考えが強かったですが、今は、人格を磨くということも意識したいと考えています。
②言志耊録・第11条
言志耊録・第11条に「無能の知は、これ瞑想(めいそう)にして、無知の能はこれ妄動(もうどう)なり。学者よろしく仮景(かけい)を認めて、もって真景(しんけい)となすことなかるべし。」とあります。
編訳は「実行することがなく、ただ知っているだけなら空想である。知恵なくして行うのは妄動である。学問をする者は心眼を開き、偽物の姿を見て、これを本当のものと思ってはいけない。」となります。
学問は得た知識を行動に移すことが大切だと伝えています。今年の4月に1級販売士の資格を取りましたが、本業でいかせていない知識が多々あります。自戒すべきことです。この教えを意識したいと考えています。
言志四録は、私の学問に対する考えを変えてくれた1冊でした。みなさんもご興味があれば読まれてみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
参考文献:佐藤一斉 岬龍一郎編訳 『言志四録』 PHP研究所