居酒屋を紹介するムック本にも名前が挙がっていたので以前から行きたかった岐阜市の小料理「ゆき」。すぐ南は長良川に架かる金華橋で、店はマンションの1階テナントに入っている。店は30年以上の歴史があるのだとか。この日は近くの「岐阜都ホテル」で仕事があり、その帰りに路線バスに乗って店のすぐ前へ。暖簾をくぐると左側に調理場があり、カウンター席、奥に小上がり席がある。カウンターにはまだ空きがあったが予約をして訪れている客もあるようで終始賑わっていた。こういう店だからやはり客層は常連が多いようだ。店は女将さんと若い娘さん、それに調理の男性(ご主人ではないらしい)と3人。品書きは壁に短冊で下がっている。女将さんは用事でもあったのか途中で店から居なくなったが、明るい娘さんがテキパキと立ち働いていた。
まずはお酒を”冷や”でいただく(冷蔵だったけれど)。銘柄は「黒龍」。お通しはタコ。カウンターの上には冷蔵ガラスケースの中に鮮魚が、その上にはいくつかのお惣菜が大皿でのっており、横にはおでん鍋もある。刺身はしまあじを切ってもらった。次は「富翁」をぬる燗でもらい、土瓶蒸しを注文。香りを楽しむシンプルな土瓶蒸しだが、お手拭きに強めの香りが付いていたのは残念(これ苦手なんです)。目の前にあるおでん鍋から牛スジと大根を選ぶ。そのままでなく柚子皮を散らすのは気が利いている。そしてお酒のお代わりと一緒に一品料理の品書き先頭の「蓮根ステーキ」を。この蓮根ステーキが旨かった。盛り付けといい、味付けといい、垢ぬけていて、洋酒にでも合いそう。摺った蓮根を(たぶん)他のすり身と合わせて円柱状にして焼いてあり、平皿に盛られてソースが点々と。焼いてある面の食感も面白いし、とろっとしたところもイイ。手が込んでいて味も抜群。また次も頼むだろうナ。隣の客が締めで食べていた蕎麦も旨そうだったがこのへんで。(勘定は¥5,100)
岐阜県岐阜市栄新町2-46
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