中津川の秋といえばやっぱり”栗きんとん”。昔はこんなに有名では無かったと思うが、テレビ雑誌や有名作家に取り上げられたりして全国的に有名になった。発祥には諸説あるが近年の盛り上がりはすごい。地元の人に訊くともう地元で生産している栗だけでは賄えない量のはずだと言うが…(真偽不明)。古い街並みが残る本町にある「川上屋本店」(創業元治元年・1864)に寄ってみた。ここの栗きんとんは何度も食べたことがあるし、この風情ある通りを散策したことも何度もあるが、本店で買うのは初めてかも。この日はちょうど9月最初の日曜で、新栗で作られた栗きんとんが出たばかり。渋い店舗の中へ入ると、流石に季節始めとあって奥で作業服を着た店員がわんさかと箱詰め作業をしているのが見える。すっきりとした店内のガラスショーケースを眺めて「かち栗」、「栗かのこ」、そして「栗きんとん」を買い求めた(釣銭を店にばら撒いてしまった…)。
帰ってからすぐに味見。まずは定番の「栗きんとん」。実際に他店のものと食べ比べしたり、”各店詰め合わせ”なんていう便利な(無粋な?)ものを買ったことがないので、どれもそれぞれに旨いと思って食べているだけだが、こちらはとても滑らかな口当たりで、ちょっとだけ某店より甘く感じるかな?(自信無し)。「かち栗」は栗の形をした小さい最中。あんこの中には砕いた栗の粒も入っていて旨い。「栗かのこ」も栗の形をした最中だが(最中好きなもので…)、こちらは栗の餡。まるで水分の多い栗きんとんを最中種に詰めた感じ。こちらにも砕いた粒が入っていて、口の中が栗の風味たっぷりになって嬉しい。実は栗を貰うと栗きんとんは自作もするのだが、素材がシンプルだし作り方も難しくないのでド素人でもそこそこ上手く出来上がる。今年は貰えるのを待たないで栗を買って作ろうかな。(勘定は¥600程)
↓ 地歌舞伎が有名な岐阜県東濃地方。中津川にあるのは郊外の集落に建つ「常盤座」(明治24年・1891・建造)◇。奥行きがかなりある広い小屋だ。綺麗に修復もされているが、戦時中は軍の倉庫としても使われたのだとか。
↓ 中津川への往路は恵那市の「坂折棚田」◇を通ってきた。稲がだんだん黄金色に色付いてきていて、もうすぐ稲刈りだ。
御菓子所 川上屋 (川上屋本店)
岐阜県中津川市本町3-1-8
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