木曽川の左岸、愛知県一宮市の奥町方面に車を走らせたときに昼食に寄った麺類食堂の「まつ本」。店は古い街道沿いの交差点にあり、店舗の裏に駐車場がある。昭和10年(1935)創業だとのこと。車から降りると出汁のいい香りが辺りに漂っていた。駐車場側に入口もあったが一応表に回って店の中へ。カウンター席、テーブル席、小上がり席があり、先客はまだだったのでテーブル席に座らせてもらった。大相撲好きなんだろう、番付や手形、写真などが沢山飾られている。品書きは黒い木札に白字で書かれている。丼物やカレーもあり。給仕は男性が、奥の調理場には年配の女性が居たが親子だろうか。蒸し暑い日だったので「うどんコロ(冷)」をお願いした。
しっかりと茹で時間があり「うどんコロ」が運ばれる。東海地方特有の”ころ”という呼び名だが、出てくるものは店によって様々で、つゆの量が普通並みに多いところもあれば、麺が完全に露出するくらい少ないところも。麺やつゆも、両方とも完全に冷やして出てくるところもあれば、片方だけ、あるいは”ぬる”くらいで出てくるところもある。こちらは完全に”冷やし”のタイプ。つゆは色濃いめで甘味があり、ほうれん草、カマボコ、花鰹がのっている。うどんは「稲庭うどん?」かと思うくらいかなり細打ちで、コシと張りがある。刻みネギとすりごま、すり生姜は別皿に。ちょっとづつ薬味を変えながらスルスルっといただいた。次は丼物を。(勘定は¥650)
↓ 車もすれ違えない細い路地にある「DanTe(旧・市橋毛織物工業株式会社)」(建築詳細不明)◇。横にあったノコギリ屋根の工場は分譲住宅に変わっていたが、この古そうな石壁の建物はカフェとして使われているようだ(やっているのかは分からなかったが)。
めん処 まつ本
愛知県一宮市奥町貴船東120
※閉店されたようです(令和6年2月現在)
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