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ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Definitive Story Of CBGB : The Home Of U.S. Punk / Various Artists

2019年11月21日 | パンク・ニューウェーヴ

The Definitive Story Of CBGB : The Home Of U.S. Punk / Various Artists (2006)

ニューヨークのマンハッタン・バワリー地区にあったライヴ・ハウス「CBGB」にちなんだアーティストを集めた2枚組CD。「CBGB」はヒリー・クリスタル(Hilly Kristal)が1973年に開いたライヴ・ハウスで、正式名称は「CBGB & OMFUG (Country Bluegrass Blues and Other Music For Uplifting Gormandizers)」という(ちなみに2006年に閉業)。 当時の写真やフィルムを見ると本当に小さくて汚い店で、特に初期はステージなんて言えるほど立派な物も無いくらいの小屋。そこがいわゆる「ニューヨーク・パンク」の拠点となって数々の有名アーティストを輩出した。自分はテレヴィジョン(Television)、ラモーンズ(Ramones)、パティ・スミス(Patti Smith)、リチャード・ヘル(Richard Hell & The Voidoids)辺りからニューヨーク・パンクのアーティストを聴くようになったので、当然「CBGB」という名前を知るに至り、中古レコード屋で当時廃盤だった「Live At CBGB's(邦題:パンクロックの極致)」(ジャケ下)というオムニバス盤を結構な金額(¥8,000位だったか)を出して購入したこともある。

自分が漁っていた80年代後半ではまだまだ情報は少なく、映像は音とシンクロしていない白黒映画「Blank Generation」をVHSでチラッと見られるくらい(今では映像もネット上に沢山転がっている)、洋書(洋雑誌)も買ったけど読み切れず、後に発行された書籍「CBGB伝説」を読んで情報を整理、後追いするくらいだった。このCD2枚組に収録されているのは、

<Disc 1>

  • 1-01 Television - See No Evil
  • 1-02 Patti Smith - Piss Factory
  • 1-03 Johnny Thunders & The Heartbreakers - Born To Lose
  • 1-04 Blondie - X Offender
  • 1-05 Ramones - I Wanne Be Your Boyfriend
  • 1-06 Mink DeVille - Soul Twist
  • 1-07 The B-52's - Planet Claire
  • 1-08 James Chance & The Contortions - I Got You (I Feel Good) (Live)
  • 1-09 Destroy All Monsters - Bored
  • 1-10 Suicide - Cool As Ice
  • 1-11 The Cramps - Human Fly
  • 1-12 The Gun Club - Sex Beat
  • 1-13 Plasmatics - Butcher Baby
  • 1-14 Pere Ubu - Final Solution
  • 1-15 Mars - Helen Fordsdale
  • 1-16 Bad Brains - Pay To Cum
  • 1-17 Mumps - We Ended Up

<Disc 2>

  • 2-01 MC5 - Kick Out The Jams (Live)
  • 2-02 Iggy & The Stooges - Penetration
  • 2-03 New York Dolls - Jet Boy
  • 2-04 The Velvet Underground & Nico - Run Run Run
  • 2-05 Lydia Lunch / Teenage Jesus & The Jerks - Orphans
  • 2-06 The Shirts - Teenage Crutch
  • 2-07 The Runaways - Cherry Bomb
  • 2-08 Devo - Jocko Homo
  • 2-09 The Waitresses - I Know What Boys Like
  • 2-10 John Cale - Heartbreak Hotel
  • 2-11 Rocket From The Tombs - Never Gonna Kill Myself Again
  • 2-12 Dead Boys - Sonic Reducer (Live)
  • 2-13 The Electric Eels - Spin Age Blasters
  • 2-14 The Dictators - Next Big Thing (Live)
  • 2-15 Bush Tetras - Too Many Creeps
  • 2-16 Tuff Darts - Fun City
  • 2-17 Hilly Kristal / Mad Mordechai - Mud

という面々。1枚目はまあ妥当という感じ。2枚目の最初、MC5(フェードアウト…)やイギー、ヴェルヴェッツなどは年代的に実際にCBGBで演奏はしていないと思うが違うのかな。ひょっとするとソロ(イギー、ルー・リード、フレッド・スミスなど)での出演があったかも。権利の関係か、リチャード・ヘルとトーキング・ヘッズ(Talking Heads)が抜けているのはちょっと痛い。未発表音源でもあれば飛び上がる程うれしいが、収録されているのはスタジオ・テイクが主なので珍しい音源も無いだろう(未確認)。それでも90年代くらいまではパティ・スミスの1-02だってレア曲だったのだ。”No New York"の面々もラインナップされているは〇。このニューヨーク・パンクというムーヴメントはある一定の様式があった訳ではないので音楽性もファッションもバラバラだし、そもそも出演しているアーティスト達には”パンク・ロック”という意識はまるで無かったらしい。それはこれらの音源を聴いてもよく分かる。それでもこれだけのアーティストを集めるのはかなり大変だし、特に自分がアルバムを所有していないアーティストの曲が楽しめるのは有難い。各アーティストを端的にまとめたライナーノーツもいいし、この盤が90年代くらいまでに発売されていたら名コンピレーションと評されたろう。ニューヨーク・パンクに興味のある人なら必聴(←今の時代にそんな人いるのかな?・笑)。

オークションにて購入(¥880)

  • CD  (2006/10/24)
  • Disc : 2
  • Format: Import
  • Label : Salvo
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