Bridges To Buenos Aires ( DVD+2CD) / The Rolling Stones (2019)
ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)の蔵出し映像+音源シリーズ。今回は1998年の「Bridges To Babylon」ツアーの南米はアルゼンチン公演。アルゼンチンでは2回ほど前座にボブ・ディラン(Bob Dylan)が出演し、この作品にもディランとの共演が1曲(曲はもちろん「Like A Rolling Stone」)収められている。次から次という感じで発売されるストーンズのアーカイヴ作品集。ここまで頻繁だと正直ありがたみは薄く、当初は寺田正典氏の長文ライナーノーツ目当てで日本盤を購入していたが、値段やパッケージの不揃いなどで、とうに日本盤で揃えるのは諦め、輸入盤を購入。上のジャケ写と違って思い切り”15歳以上”の年齢制限マークが印刷されてしまっているのは残念…。全くジャケット・アートを何だと思っているんだ(シールでいいじゃないの)。にしても80年代頃の飢餓感が嘘のような話だ。当時はオフィシャル・リリースは僅か。ネットが無いから情報も少なく、なけなしの小遣いの中から高いお金でブートVHSを購入し、赤く色飛びしたような滲んだ映像をかぶりつくようにして見ていたものだった。
それはさておき、3月に発売されたばかりのドイツ公演「Bridges To Bremen」は予想通り聴く頻度も観る頻度も少なく、ファン失格というところだが果たしてこれはどうか。アルゼンチンといえばその観衆の熱さが有名。絶対定員以上入れてるだろっていうフィールドで波打つ観衆がライヴ中延々と歌い続ける光景は他のアーティストの映像でも確認できる。現地での”追っかけ”やなんかも凄いらしい。CDではあまり歓声は大きくミックスされていないし分かり辛いが、アーティストにとったらスタジアムの眺めは壮観だろう。全体の演奏としてはなかなか。CDではBステージへ行く部分は端折られているので、いきなりBステージでの演奏が始まって面喰う。しかもミックは「When The Whip Comes Down」のところ「Respectable」を歌いだしてしまい…(確かに間違い易い・笑)。最近はメンバー(特にキース)もイントロのリフやメロディーを簡略化(省力化?)しているのでこんな間違いも起きやすい。もうこういうのが楽しみにさえなってきている(笑)。
ミックの”曲名先に言っちゃう”クセは相変わらずだし、ディランとの共演は映像なしでもあっても正直辛いが(あの歌い方と合わせるのは不可能…)、十分に楽しめた。「Brown Sugar」の最初のイントロ・リフはやっぱりこのクラシック・ライヴ・スタイル(”チャッチャ”でなく”チャラッチャ”)なのがイイね。
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- CD (2019/11/8)
- Disc : 3
- Format: CD, Import
- Label : Eagle Rock Entertainment