◆書籍紹介
・書籍名:「囲碁殺人事件」
・著者:竹本健治
・出版社名 東京創元社
・発行年月 2004年2月(1980年、CBS・ソニー出版から刊行された)
・内容:第七期棋幽戦第二局は、〈碁の鬼〉と称される槇野猛章九段の妙手で一日目を終えた。翌日の朝、対局の時間に槇野九段は現れず、近くの滝の岩棚で首無し屍体となって発見される。知能指数208の天才少年・牧場智久と大脳生理学者・須堂信一郎が不可解な謎に挑む本格推理。
今年になって三冊目の囲碁ミステリーです。タイトルがズバリ「囲碁殺人事件」というのも意表をつかれます。
結末は途中の重苦しい雰囲気から晴れ間がのぞく終局で、救われた気持ちになります。
推理小説というと閉鎖された分野(家元・芸術家・宗教など)をテーマにしたものが少なくありません。
囲碁もプロの世界は閉鎖的な部分が多かったと思います。(最近はオープンになってきましたが・・・)
そういった特殊な世界で、常識では考えられない事から事件が発生・・・、というストーリーが多いようです。
◇ ◇ ◇
20代から30代の頃は松本清張、横溝正史、西村京太郎、赤川次郎などけっこう読んでいた時期があります。
特に旅行中とか、電車の中での読書には最適だと思います。
「推理小説」と「囲碁」、ストーリーを読むという点では似ているところがあります。
「囲碁」は永遠のミステリーですね。
◇ ◇ ◇
この本の初版は1980年、「本因坊殺人事件」初版から5年さかのぼります。
◇1980年の7大タイトル保持者
・棋聖:藤沢秀行
・名人:趙治勲
・本因坊:武宮正樹
・十段:大竹英雄
・天元:加藤正夫
・王座:加藤正夫
・碁聖:大竹英雄