囲碁の第31期棋聖戦七番勝負(読売新聞社主催)、山下敬吾棋聖(28)と挑戦者・小林覚九段(47)の第1局は1月17日から北海道旭川市で行われていたが、黒番の山下が中押し勝ちした。
第2局は1月31日と2月1日に和歌山県白浜町で行われる。
<山下棋聖の話> 地元(旭川市)でいい結果が出てうれしい。上辺のコウ争いに勝ち、やれるかなと思った。
<小林九段の話> 最初に少しやり過ぎ、嫌な碁にしたと思っていた。後悔する手が多かったのが残念。
(読売新聞より抜粋)
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山下棋聖は今まで何度かタイトルをとっていますが防衛がないとのこと、今回の防衛戦はどうでしょうか。
この初戦では小林九段の仕掛けに堂々と受けて、寄り切った一局のようです。
一方の小林覚九段、若手相手に力が入り過ぎた印象です。ベテランらしく変幻自在に若手をいなす戦いの方がよいか思いますが。
28歳の棋聖と47歳の挑戦者による世代間の争い、若手の勢いにベテランの経験がどう活かせるか、今後の展開が楽しみです。
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今回の対局地は北海道旭川市。山下現棋聖、小林光一九段(元棋聖通算八期)と碁界を代表する棋士がこの北海道の一都市から輩出すというのは大変なことだと思います。その意味で、地元の後援組織の充実ぶりに敬意を表します。
旭川市というと最近では旭山動物園。入場者数が日本一ということで、TVなどマスコミにもたびたび登場していますが、動物本来の行動や能力を最大限に見せる工夫が、成功の一因といわれています。
従来の枠にとらわれず新しい着想が感動を呼ぶのは、どこの世界も共通でしょう。