岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

茂木健一郎 と鈴木利廣 「プロフェッショナル 仕事の流儀」

2008-05-21 09:20:01 | 国民と国会と政治
鈴木さんは薬害肝炎原告団の主任弁護士だ。
薬害肝炎問題は、未だ終了していない。
肝炎患者350万人を救えと、原告団と弁護士、支援者が闘っている。
このことは福田衣里子さんのブログを拝見することでよくわかる。
(ブックマークにあります)
「全員が救済されるまで薬害肝炎問題は解決はしない」という意志は強い。

今回の「プロフェッショナル 仕事の流儀」は少し、いや大いに、いつもとは
違っていた。
いつも番組は興味深くは観るが、何か仕事術の紹介のようにも見えてしまう
こともある。この切り口にも実は興味深々だったりする。

ところが今日の鈴木さんには、特別なメソッドはない。
スタッフもどのように切り込めばいいのか。
迷いながらの番組制作だったのだろう。
茂木さんや住吉アナの質問も言葉少なかった。

それは、なぜか。
もちろん、うかつな質問はできないからである。
聞きたいことは山ほどあるはずにもかかわらず。

弁護士としての仕事は、法廷の中だけにあるのではないという鈴木さんの
考えや手法については、国に対して訴訟を起こし続けて、今に至る法廷外の
いわゆる手練手管がNHKというメディアでは明らかに出来ないからである。

現在進行中の国会の中の事柄が政治的に中立的であるはずはない。
与野党との交渉事もある。
そのことが核心でもあるのだがそれが表面にでることはできない。
そのような番組が中途半端にならざるをえないのはいたしかたないことだろう。

ところで、ブログで見つけた茂木さんの以下の話しは番組ではカットされた
のだろう。
この内容がどのように番組で話されるのか興味があったのだが。
...............................
鈴木さんは「悪法は法ではない」と言う。
なぜ、鈴木さんが立法にまで踏み込んでいるのかといえば、
既存の法律体系の下にそれを適用して臨むのではなくて、
実定法の背後にある原理原則までさかのぼって、
人間の尊厳とか権利を扱うためとおっしゃっていた。これは深い言葉だ。

パイオニアこそ原理原則に従う。
経験したことのない世界に対峙した時、そこへ立ち返らないといけない。
そこに鈴木さんの生き方が表れていた気がする。」
............................

番組で伝えられなかったことを他のメディアで知らせる。
茂木さんも手練手管を知っている。

ここでも拠り所は原理原則ではないか。
場を変え時間を変えて、この日の番組で何が話され、何が隠されていたかを
見聞したいと思った。

社会福祉学なんでもありさんよりの刺激に応えて。


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2 コメント

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話されていないこと (bonn1979)
2008-05-21 16:08:06
実は
「ブログと出会う」に
茂木さんがあの日に登場したのは
まったく偶然です。

というのも
NHKの火曜の番組は
最近は殆ど見ていません。

昨日は
たしかにB型肝炎の訴訟の話とは
台所(皿洗い)していて聞こえていたのですが
ちゃんと聞いていたわけではないです。

「岩清水日記」を読んで
初めて欠落した部分を知り
また、その理由も知りました。

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茂木さんの本。 (岩清水)
2008-05-21 18:39:15
茂木さんの「思考の補助線」のあとがきに
ある貧者の一灯を少し読んでみたのですが、
私が書くのはおこがましいのですが、
「深い思考」をお持ちだと思いました。
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