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「でーれー」という言葉、今の若者も使うのだろうか。
どこの?
もちろん、岡山ですがー
この『でーれーガールズ』は今年岡山でオールロケされ来春公開されるという。
撮影現場は見ていないけど、馴染みの場所ばかり。
小説を読んでいて楽しかった。
1980年代の岡山と30年後の現在の岡山が交錯する。
この交錯感がいい。
主人公の「あゆ」は岡山の白鷺女子高校に通学していた。
作者が通った山陽女子高校である。
あゆは、下伊福の自宅から自転車で吉備線の踏み切りを渡り奉還町商店街あたりを通って岡山駅の駐輪場まで行く。
そこから、駅の地下通路を通って東口にある市電乗り場に行き、東山行きの1両編成の電車に乗る。
終点の東山車庫で下車、目の前にある白鷺女子の校門をくぐる。
市電は女学生で満員となり男子学生は乗りにくかったと書かれているが、これは戦前からのことだった。
師範学校や商業学校に通っていた男子はかなりの距離を歩かなければならなかった。
女学生優先だったようだ。
その女子高校生が愛する場所が、後楽園がある旭川の中洲に懸かる鶴見橋。
この本のカバーイラストに描かれている欄干がある。
この橋は、私の通学路でもあった。
雨の日には自転車通学の高校生が並んでいた。
つい思い出してしまった。
私の通った高校の女子生徒の制服のセンスはあまりよくなかった。
白鷺女子のセーラー服は、当時の山陽女子のそのままだった。
彼女たちが、制服についているオリーブ色のリボンを愛していることは初めて知った。
この小説の重要な「仕掛け」にもなっている。
「あゆ」は転校生なので、岡山弁を習得することでも苦労をする。
「でーれー」を無理に連発することで面白がられ、でーれー佐々岡と揶揄される。
(私の母も転校生で、言葉にはずいぶん苦労させられたといっていた)
この小説は1980年代と女学生の揺れる心を描き出してして見事だし、
原田マハさんが、この地方都市を愛しておられることも嬉しい。
地球に住んでいるすべての人はホームタウンを愛しているはず。
それがアイデンティティの源である。
故郷を失わざるを得ない人のことを思う。
日本でも多くの方が故郷に帰れなくなった。
そのようなことが再び起こってはならないと強く思う。
どこの?
もちろん、岡山ですがー
この『でーれーガールズ』は今年岡山でオールロケされ来春公開されるという。
撮影現場は見ていないけど、馴染みの場所ばかり。
小説を読んでいて楽しかった。
1980年代の岡山と30年後の現在の岡山が交錯する。
この交錯感がいい。
主人公の「あゆ」は岡山の白鷺女子高校に通学していた。
作者が通った山陽女子高校である。
あゆは、下伊福の自宅から自転車で吉備線の踏み切りを渡り奉還町商店街あたりを通って岡山駅の駐輪場まで行く。
そこから、駅の地下通路を通って東口にある市電乗り場に行き、東山行きの1両編成の電車に乗る。
終点の東山車庫で下車、目の前にある白鷺女子の校門をくぐる。
市電は女学生で満員となり男子学生は乗りにくかったと書かれているが、これは戦前からのことだった。
師範学校や商業学校に通っていた男子はかなりの距離を歩かなければならなかった。
女学生優先だったようだ。
その女子高校生が愛する場所が、後楽園がある旭川の中洲に懸かる鶴見橋。
この本のカバーイラストに描かれている欄干がある。
この橋は、私の通学路でもあった。
雨の日には自転車通学の高校生が並んでいた。
つい思い出してしまった。
私の通った高校の女子生徒の制服のセンスはあまりよくなかった。
白鷺女子のセーラー服は、当時の山陽女子のそのままだった。
彼女たちが、制服についているオリーブ色のリボンを愛していることは初めて知った。
この小説の重要な「仕掛け」にもなっている。
「あゆ」は転校生なので、岡山弁を習得することでも苦労をする。
「でーれー」を無理に連発することで面白がられ、でーれー佐々岡と揶揄される。
(私の母も転校生で、言葉にはずいぶん苦労させられたといっていた)
この小説は1980年代と女学生の揺れる心を描き出してして見事だし、
原田マハさんが、この地方都市を愛しておられることも嬉しい。
地球に住んでいるすべての人はホームタウンを愛しているはず。
それがアイデンティティの源である。
故郷を失わざるを得ない人のことを思う。
日本でも多くの方が故郷に帰れなくなった。
そのようなことが再び起こってはならないと強く思う。