岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

『ビッグイシュー日本版153号』特集:若者を襲う貧困

2010-10-17 21:27:08 | 


http://www.bigissue.jp/
スペシャル企画は
茂木健一郎 meets ホームレスの人々

この二つの企画は、とても考えさせられる内容だった。
昨日、購入した3冊は、
密接に関係しており、通読すれば、貧困という現代の最重要課題の現状、すなわち今ある世界の理解へと
つながっていくようです。

茂木さんと3人のホームレス状態の人々に日本ビッグイシュー創始者の佐野章二さんの対談からは学ぶことが多い。
興味深いのは、ビッグイシューに購入者が女性中心であると話されること。
7割というから3人に2人以上は女性が購読している。
一番買わないのが、サラリーマンという。
なぜ買わないか?
佐野さんは、「サラリーマンは『あんたら怠けていたからそうなったんや、おれは怠けていない。
つらいけどサラリーマンとして頑張っているんや』。そういう気分、ある種の近親憎悪に近いものが
男性にはあるのかな」と。

寂しいけど、これが現実です。


「若者を襲う貧困―高校中退者の今、未来-青砥 恭さんに聞く」
知らないことが多い。
高校中退者は毎年約10万人。
学力の低い生徒が集まる「底辺校」に集中するという。
貧困との密接な関係がある。

「あなたは期待されていると思うか」という問いを行った結果。
進学校の生徒の70%は、「期待されている」。
底辺校の生徒の60%は、「期待されていない」。

中退した若者のその後の仕事は100%に近い割合で非正規雇用という。
「青砥さんは貧困と低学力という子どもの実態が変わらない限り、授業料無償化やたとえ諸費用の援助があっても
中退問題の根本的解決にはならないだろうと指摘する」

こちらも重い内容である。
この現実を知っている人は一握りだろう。

それでは、この社会は動かない。
動かないなら、動かしてやる。
そんな人が一人一人と増える。
そうして、動かすほかない。

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