事業仕分けは、パフォーマンスか。
1時間で何がわかるか(東国原知事)。
という醒めた目もありましたが、わかりやすかったという声が多かったですね。
私は、事業仕分けの進行状況を見て、「学習する国民」という感想を持ちました。
国のこと(具体的には予算から始まる)は、政治家や官僚がうまくやってくれる。
やってほしいというという見方だったように思います。
政治や行政がうまくいかないなら、不平や不満をつぶやく。陳情をする。
そのような明治以来(とりあえず明治です)の慣習だったと思います。
そして、いよいよどうしようもない状況になって国民は腰を上げ、政権交代となった。
政権交代がなって、「パンドラの箱」を開けてみた。
もちろん、、「パンドラの箱」だからとんでもない内容だった。
使いたいお金は95兆円(別に今年度と大きく違うわけではない)だけと、入ってくるお金は40兆円。
この差額の多くの部分は公債費、すなわち借金の支払い。
もともと無理な家計だったわけで、長年に負の遺産(1990年以降)で、今すぐに
なんとかなるという性格のものではない。
この点は、国民もしっかり学んでいる。
そこで、この95兆円の削減に努めることになるのですが、借金の支払いを止めるわけにはいかない。
ここで、さまざまな無駄や非効率的な業務、天下りの根絶を見分けるために、
事業仕分けが始まった。
当初は、民主党議員中心の委員編成だったが、再編成して民間の委員が中心になった。
これは怪我の功名でよい結果となった。
この進行がテレビ中継され注目を集めた。
もちろん、廃止や見直しが考えられる事業に絞り込んだだけに、ビシビシと「廃止」が決まった。
これをパフォーマンスと呼ぶ人も現れた。当然でしょう。
そして、多くの人は、「透明化」を評価した。
今までは「財務省VS担当省庁」で行われていたこと。それを民間の委員中心に仕分けした。
このことは大いに評価されていい。
こうして、不合理なこと(無駄の源)を絶った先には、次の財源を探すことが
必要になる。
当然、国民の負担が増える。
しかし、現実として公債費は30兆円です。これを少しでも減らしながら、あらたな国を
つくっていかなくてはならないのです。
どのような国をつくるのかと、どのように借金の先送りを少なくさせるかという
ことを、ともに実現する非常にタイトな道を探さなくてはなりません。
私たちは、今置かれて位置をようやく理解したのではないでしょうか。
このような国つくりは、世界にも例がありません。
もちろん、歴史上初めての少子高齢化社会の到来を迎え撃つという難問もあります。
考えようによっては、世界に先駆けて新たな国づくりをするという創造的な役割を
日本国民は与えられているのかもしれません。
艱難辛苦、日本国民を玉とするはずです。
※森に横たわる巨木。今だ使命は終わらない。
「社会福祉概論Ⅱ」の講義の際
貴記事を印刷配布して
「鹿児島の学生が見た事業仕分け」
について話し合いました。
テレビの影響が大きいですね。
5つの班のコメントは、私の記事に書いてもらい
コピーして
1つの記事にまとめています。
丁度、会場からのライブを聞くことができて臨場感あふれる様子も聞けたのは良かったです。
今日は、ノーベル賞受賞者の方が陳情役をされていましたね。
これも今まではありません。
このようなことも必要ではないでしょうか。
予算を要求するなら、きちんとわかるように説明する。
このことに聖域はないのですね。
私たちに使えるお金は限りがあること。
それではそのお金をどこに使えばいいのか。
今まで人任せにしていたのかもしれません。
ノーベル賞受賞者の方も。
でもこれからは機会あるごとに発言されるでしょう。
自分の考えをきちんと言語化(お金についても)すること。
官僚も科学者もおろそかにできません。
学生時代にこのことを学ぶことはとても大切だと思います。
それさえできるようになれば、ばっちりですね。