ワクチン接種が拡がった後の対策は?
日本で接種が開始されたファイザー社のワクチンは、新型コロナウイルスの感染や発症を90%以上防ぐ効果が報告されています。
そのため、ワクチン接種が進んだ国々では、マスクやソーシャルディスタンスはもはや不要であるという考えもありました。
しかし、感染力の高いデルタ変異ウイルスの拡大により、アメリカやイスラエルではマスクやソーシャルディスタンスを、再び推奨しています。
アメリカ疾病対策センター(CDC)は、7月30日に、デルタ変異ウイルスの感染力に関する速報を公表しました。
マサチューセッツ州では、対象者の約70%がワクチン接種を完了しています。
しかし7月に行われた複数の大規模イベントにおいてクラスターが発生し、469名が感染しました。
その中の346名(74%)は、ワクチン接種を完了している人でした。347名中、274名(79%)は発症しました。
遺伝子解析の結果、感染者の90%からデルタ変異ウイルスが検出されました。
重要なことに、ワクチン接種者と非接種者におけるウイルス量に差はありませんでした。
これは、ワクチン接種を完了した人であっても、感染した場合は他の人に感染させ得ることを示しています。
このデータを重視したCDCは、方針を転換し、ワクチン接種を完了した人であっても、屋内においてはマスクの着用を推奨推奨しています。