岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「ちりとてちん」と「新垣勉氏のドラマ」を観ながら。

2007-12-22 11:06:56 | 日本の仲間
毎朝、BSで「ちりとてちん」を観ながら出勤準備をしている。
「ちりとてちん」はなかなか面白い。
1回1回でテンポよくストリーが展開していく。
落語の話なのに、音楽がいい。とてもいい。
演出はセオリーを守り、少し逸脱する。この加減が朝ドラに合っている。
役者もいいと思う。師匠役の渡瀬恒彦には賛否があると思うが、
私はいいと思う。
台本もなかなかと思う。
前作の比較できないほどすべてに渡って出来がいい。

もちろん「ちりとてちん」は大阪制作。
前作の東京制作に比べてスタッフ数は半分以下という。
ハンディは乗り越えられる。
この話は若い女性が大阪に出て、落語家を目指す話だ。
テーマは一言でいえば、「孤独」と「つながり」。

人は一人では生きていくことができない。
(これを当たり前というなかれ)
「つながり」を求め、「つながり」に裏切られて、それでも
「つながり」を求めていく話だ。

私が社会学部の学生だった時の教師が、
社会学を専門とする道を選ぶときに自問したことは、
「人間は社会的動物か」だったという。
結論は、「その通り」と出たという。

若い私は、深く考えずに「そんなことは当たり前ではないか」と
思ったものだ。
しかし、今なら「社会的動物」という意味の深さは少しはわかるように
なったと思う。

昨夜、「歌手:新垣勉氏のドラマ」を観た。
大変な人生を歩まれた素晴らしい人だ。
壮絶な「孤独」とたたかった人だ。
彼は牧師との出会いから牧師を目指し、歌を目指した。
「つながり」を求めて。

高齢者や障がい者の方と触れ合うほどに、「つながり」のとてつもない
重さを感じている。

今年の漢字は、「偽」だった。
来年はぜひ「繋がり」になってほしい。

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