信楽事故について、具体的な記述がない「新世紀へ走る
JR西日本のあゆみ」であるが、
「社員の取り扱いの誤りによる重大事故が連続して発生」と
信楽事故1件に特定しない上に,「社員の取り扱いの誤り」と
言いきり事故原因を単にヒューマンエラーに帰している点が
気にかかる。
当時の新聞によれば、
1.定時運行によるプレッシャーと
2.信号システムの不具合が指摘されている。
ならば、今回の事故と深層において共通しているのではないか。
このような視点から、信楽事故の経緯を検証することが必要と
思われる。
しかし今は、信楽事故以後、JR西日本が進めていた
『攻めの事故防止体制』とは、どのようなものだったか、
読み進めていきたい。
「SA計画」の策定と推進(平成6~7年=1994~95)
『攻めの事故防止体制』は「SA計画」という名称になった。
SAはSafty Actionの略である。
「計画推進の4本柱
1.日常の定例的業務の確実な実行
2.組織的な取り組みが必要なテーマの解決
3.安全に関する基本事項の徹底的見直しと改善
(ヒューマンエラーの防止)直接部門が主体となって
自主管理手法による課題解決(PDCA)
4.発生した事故の教訓、対策の確実な実行
このSA計画は、従来の事故防止対策とはまったく異なる
画期的なもので
1.直接部門がその主体性を最大限発揮、自らが職務の課題解決
に取り組み自主管理手法を導入
2.特定の事故を対象とした個別安全対策でなく、基本に戻る
綜合計画
3.『経営理念』にもとずく全社的な計画
という特徴がある」
JRの文書の書き方の特徴と思われるのは、直接部門重視という
辛らつにいえば、社員への責任転嫁姿勢と、重要でありながら
やりたくないことは後にまわすということである。
これは組織的性癖であると感じた。
たとえば、「日常の定例的業務の確実な実行」が第一に上げられ
ているが、これは、社員ひとりひとりが「日常定例的業務実行」を
することがまず大切ということになる。
定時運行もここでいう「日常の定例的業務の確実な実行」なので
あろう。
また直接部門が主体となって自主管理手法による課題解決
(PDCA)は、歪曲化され日勤教育のレポート書きになって
しまったのかもしれない。自主管理手法といえば、聞こえがよいが、
教育のできない上司が、意味のない教育をするということにも
繋がるのだ。
「従来の事故防止対策とはまったく異なる画期的なもの」とは
何だったのか。
まさか自主管理手法ではないだろうね。
つづく。
JR西日本のあゆみ」であるが、
「社員の取り扱いの誤りによる重大事故が連続して発生」と
信楽事故1件に特定しない上に,「社員の取り扱いの誤り」と
言いきり事故原因を単にヒューマンエラーに帰している点が
気にかかる。
当時の新聞によれば、
1.定時運行によるプレッシャーと
2.信号システムの不具合が指摘されている。
ならば、今回の事故と深層において共通しているのではないか。
このような視点から、信楽事故の経緯を検証することが必要と
思われる。
しかし今は、信楽事故以後、JR西日本が進めていた
『攻めの事故防止体制』とは、どのようなものだったか、
読み進めていきたい。
「SA計画」の策定と推進(平成6~7年=1994~95)
『攻めの事故防止体制』は「SA計画」という名称になった。
SAはSafty Actionの略である。
「計画推進の4本柱
1.日常の定例的業務の確実な実行
2.組織的な取り組みが必要なテーマの解決
3.安全に関する基本事項の徹底的見直しと改善
(ヒューマンエラーの防止)直接部門が主体となって
自主管理手法による課題解決(PDCA)
4.発生した事故の教訓、対策の確実な実行
このSA計画は、従来の事故防止対策とはまったく異なる
画期的なもので
1.直接部門がその主体性を最大限発揮、自らが職務の課題解決
に取り組み自主管理手法を導入
2.特定の事故を対象とした個別安全対策でなく、基本に戻る
綜合計画
3.『経営理念』にもとずく全社的な計画
という特徴がある」
JRの文書の書き方の特徴と思われるのは、直接部門重視という
辛らつにいえば、社員への責任転嫁姿勢と、重要でありながら
やりたくないことは後にまわすということである。
これは組織的性癖であると感じた。
たとえば、「日常の定例的業務の確実な実行」が第一に上げられ
ているが、これは、社員ひとりひとりが「日常定例的業務実行」を
することがまず大切ということになる。
定時運行もここでいう「日常の定例的業務の確実な実行」なので
あろう。
また直接部門が主体となって自主管理手法による課題解決
(PDCA)は、歪曲化され日勤教育のレポート書きになって
しまったのかもしれない。自主管理手法といえば、聞こえがよいが、
教育のできない上司が、意味のない教育をするということにも
繋がるのだ。
「従来の事故防止対策とはまったく異なる画期的なもの」とは
何だったのか。
まさか自主管理手法ではないだろうね。
つづく。