岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

「45号線を通り南三陸町中心部へ」 東北の旅39   南三陸町1

2013-05-30 06:31:51 | 東北 2013年4月
石巻市街から、今まで398号線を走ってきたのですが、南三陸町戸倉からは45号線になります。
青線が45号線であり赤線は私の道筋です。



45号線については、以下の書籍に詳しく書かれています。

命をつないだ道: 東北・国道45号線をゆく
稲泉 連
新潮社


一部、引用します。
「青森市と仙台市を結ぶ国道45号線は、約510kmにわたって三陸海岸を貫く基幹道路である。しかしその長大な距離に対して、三陸海岸で人々が集まって暮らす街はそれほど多くはない。リアス式海岸のため高低差が激しく、背後にそびえる北上山地の山裾はすぐに海となる。そして、その海に面する土地の多くは切り立った岸壁で、市街地は川の流れが作り出したわずかな平地に寄り添うようにしてある。そこを通り抜けてしまえば道は岸壁を登ることを繰り返していく。」

そして、命をつないだ道45号線が、多くの地元の企業や人々自らの手でも(もちろん国交省や自衛隊の力が大きいが)、それこそ命を懸けて「啓開」※したことを忘れてはならない。
※道路のがれきを退ける作業

45号線と398号線の道のあり方は同じです。
道路標識は「過去の津波浸水域に入ったこと」、「過去の津波浸水域から出たこと」を知らせます。
それが頻繁にあります。
「浸水域」から脱したと思って走っていると、瞬く間に次に「浸水域」の入るのです。
車で通行していると、自分が通行している地点が安全なのかどうかわからなくなります。
特に、この道路標識がなかった東日本大震災以前には、運転手はどこが安全な場所なのか咄嗟には判断できなかったと思います。
それほど、道路の安全性に関する判断が難しい道路です。

やっと南三陸町までやってきた私ですが、この町名によく混乱しました。
例えば、志津川病院と南三陸町庁舎です。
まさか、この二つの施設が隣接しているなど想像できませんでした。
多くの人がおなじ思いではないでしょうか。

2005年(平成17年)、志津川町と歌津町が平成の大合併で合併し、南三陸町が誕生したのです。
この平成の大合併がよかったのかどうか。
石巻市を旅した時も思いました。
住民の方の良否の判断は分かれるでしょうね。

地域の伝統は尊重されなくてはなりません。


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