今年の3月3日、大江健三郎さんが88歳でなくなりました。
しばらく音沙汰がなかったので心配していました。
このようにカタチで訃報を聞くということが多くなったと思います。
大江健三郎さんの本は書棚に10冊程度あります。
実際に講演を聴く機会もありました。
京都大学の公開講座でした。20年ほど前だったと思います。
もちろん若々しかったです。眼鏡を忘れた(老眼用)というで立ったまま話されましたが。
参加者の中心は京大の学生ということもあって、彼ら新しいひとに未来を託す思いで語られたように覚えています。
当時、大江さんの長男である光さんが作曲した楽曲のCDを出されていました。
今、この文章を書きながらも『新しい大江光』を聴いています。
静かな情感あふれる曲の数々です。
同時に手元に置いている読み返している本に『新し、人よ眼ざめよ』があります。
光さんと家族の話がここまで精緻に誠実に書かれるのかと驚くばかりです。
「新しい父と息子の関係」を読むことができます。
『新し、人よ眼ざめよ』とは光さんへのことばです。
そして、京大の教室で講演を聴いていた若いひとへのことばだと思いました。
自らの書棚の本をできるだけ読み返そうと考えているのですが、まずは大江健三郎さんからです。
実は中村哲さん、親鸞さん、良寛さんなどもページをめくっています。
大江健三郎さんのご冥福をお祈りいたしします。
お読みいただきありがとうございました。
ウクライナに平和を!