岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

早春の霊仙岳(りょうせん)

2007-04-30 10:38:12 | Y21山の会と、ハイキング

霊仙岳は鈴鹿山地の最北に位置し伊吹山と関が原を挟み
正対している。
1000米余りの山だが冬は豪雪で登るのに苦労する。
梅雨時はヒルの襲撃にあう。
ということで春に登ることになった。
里は春でも山の上の木々はやっと芽吹き始めた頃で
花もまだ蕾。それでも早春の風は気持ちよく
時間があれば午睡にまどろみたいような草原上の山頂でした。

琵琶湖や伊勢湾を望む大きな景色を見て山を下ると
谷あいに廃村があった。
くれが畑という村には今は石垣しか残っていない。
山間の廃村には木地師のものもあるが、この村のように
石垣の立派なものはないと思う。
ここには武士の言葉も残っていたというから、戦国の世に
落ちてきたのかもしれない。
「平家伝説」もあるというがこれは少し無理がある。
やはり関が原か。

このような思いが時空を超えることも山里を歩く楽しみだ。

つわものが 戦いを終え 悲しみの中
新たな故郷を 作るべく 人知れぬ 山奥へ
落ち延びる その心が今に残るか この谷に


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