岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

『戦争がつくった現代の食卓』アナスタシア・マークス・デ・サルセド著

2023-04-28 18:41:44 | 

ー軍と加工食品の知られざる関係ー

サブタイトルが付きます。

どの国の軍隊?

想像通りです。

米軍です。

米国でスーパーに行くと売り場の半分は軍由来の加工品だという。

日本のスーパーの半分の食品がそうかどうかは分からない。

軍由来ではインターネットが有名だけど食品ほど古くはない。

食品は100年以上の歴史があるという。

米軍の戦場はほとんど海外であり、例えば第2次世界大戦では700万人の兵士を送り、

当然のことながら兵器(軍事装備品)以外にも生活に必要なすべてのものを船で運ばなくてはならない。

なかでも一番大切なものは食料だ。

生鮮品というわけにはいかない。研究に研究を重ねた加工品ということになる。

それは軍の研究所と大学、そして食品メーカーの共同研究で成し遂げられた。

長期間で保存でき、戦場で戦い続けるエネルギーがチャージできる加工品である。

 

そのような軍隊と戦う日本軍は輸送船が狙い撃ちにされ兵糧を絶たれて餓死していった。

輸送船の中にはどのような食料を積んでいたのだろうか。

米軍とは全く違っていただろう。現地調達に頼ったとも聞いた。

 

今、常温保存できるものがスーパーにはいっぱい売っている。

その加工のノウハウを辿れば米軍に行きつくのだ。

戦後、米軍由来の食料品が市場に進出してきた。

特に沖縄は米軍の食料に頼らざるを得なかった

全国の子どもたちは脱脂粉乳を飲んで育った。

美味しくはなかったが十分な栄養があり生存や成長のためには有難いものだった。

味と両立することは重視されなかった。

軍隊の食事は美食である必要はないのだ。

 

 

お読みいただきありがとうございました。

 

ウクライナの塹壕にいる兵士にこそ平和を!

 



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