岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

東北の旅 報告 その8 山田町6 御蔵山 

2013-04-29 06:21:15 | 東北 2013年4月
山田町船越から町の中心にある高台(御蔵山)に戻ってきました。
人々の命を救った高台です。

その2に書いています。

この高台は人工で作られたのか自然の丘だったのかはわかりませんが海岸近くの平地に高台があることで度々襲う津波から人々を守ったことは確かです。
先人の思いが形となって今も村に伝わっているのですね。



津波から命守るためには一歩でも1mでも高い所へ「津波てんでんこ」※で避難する。
という教えは、防波堤よりも人々を守ります。
自然の脅威の前には人間の力は無力といっていいでしょう。
高台にある慰霊の鐘の前方に広がる更地となった町を見ながら改めて思いました。



亀山ご夫婦の住むお家に帰ってきました。
私たちが町を見て回っている間に、奥さんは自転車で昼食の食材を買い出しに行って来られていました。
毛蟹と鮭、味噌汁とご飯をいただきました。
本当に美味しかったです。
ありがとうございました。




食事をいただきながらいろいろなお話をお聞きしました。
震災後、一時は関東圏の娘さん宅へ避難されていたそうですが、八重丸が無傷で残ったので、山田町に戻ることを決心されたそうです。
しかし、風評被害もあって釣り客がやってきません。
今からの生活への不安も大きいと亀山兄のことばです。
奥さんは、「なんとかなるさ」とにこやかに話されます。
お聞きしていてほっとする言葉です。

山田町滞在4時間です。
本当にありがとうございました。

この後、大槌町のアムダ健康サポートセンターに行きました。
1年ぶりです。
そして雪の笛吹峠を越えて遠野に入りました。

でも、この報告記事は、第1日目の仙台へと戻ります。

まだまだ先が見えません(^_^;)


※「津波てんでんこ」は、この書物で知りました。
津波てんでんこ―近代日本の津波史
山下 文男
新日本出版社


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