岩清水日記

「あしひきの岩間をつたふ苔水のかすかにわれはすみわたるかも」良寛

奈良県の大峰・大普賢岳に登ってきました。

2012-08-06 10:37:02 | Y21山の会と、ハイキング
週末、1泊で奈良県の大峰山系の大普賢岳(1779.9m)に登ってきました。
行動中は、止むことのない雨が降っていました。
山里では降っていません。高山地域のみの降雨です。

2011年9月、紀伊半島大水害の被害にあった地域です。
169号線は今年3月になって復旧しました。
奈良県のホームページに掲載されています。

和歌山県を流れる紀の川の上流部は吉野川と呼ばれています。
桜の名所の吉野です。
近鉄電車で終点である吉野駅の一つ手前の駅、大和上市駅から奈良交通のバスに乗ります。
大台ケ原行きのバスです。
このバスは吉野川の渓谷を登って行くのですが、昨年の大水害の跡が生々しく残っています。
渓谷からはるか上の頂き近くから土石流が起こり杉林をなぎ倒して川まで達しています。

川が増水した跡が川底から30~40m地点まで残っています。
この6月に訪問した岩手県大槌町に津波跡の高さに匹敵します。

如何にすざましい水害だったか、現地を訪問して知りました。

土石流は、吉野杉の植林地で発生していました。
杉は根が細く、保水する力も弱いので土石流の発生の原因になることが多いのです。
自然林の多い山岳地帯では土石流はほとんど見ませんでした。

写真は、自然林のブナです。
保水力があり、水害に強い山をつくります。

つづく


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